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TOEICの点数・スコア毎の英語力の目安、メリット、できること

(最初に・記事の執筆者に関して)この記事の執筆者は日本にはほとんど全く存在しない「大人が英文法・英文読解を学び直せる場所」という学習方針を中心に据えているオンライン英語学習サービス、ハルヨン代表のはるじぇー @HAL_Jです。

1年でおよそ10回開催されるTOEIC LR試験、皆さんはどのような目的で受験をされていますか。

TOEIC LR試験(以下、TOEIC試験)では英語力が5点刻みの得点で表示されるため、日々の学習の習熟度を確認するために、もしくは就職・転職活動で利用するために、また社内での昇進を目指して学習される方が多いのではないでしょうか。

しかしながら、試験結果の点数を見るだけでは「そもそも自分が取った点数が何を意味するのか」「自分が目標とする英語力はそもそも何点なのか」が分からないかと思います。

そのため本記事では、目標に向かって英語学習をされる皆さんに向けて、目標スコア別の必要学習時間、そのスコア保持者ができること、就職・転職活動での評価を紹介します。

目次

TOEICスコア 250点未満…英語学習以前

TOEIC LR試験は4択の試験であるため、問題を見ずに全て 「a」の答えにマークした場合、250点~350点の得点になります。

TOEIC250点未満ということは問題を見ずに「塗り絵」した点数よりも低い点数ということになります。

この学習者の方が該当しますが、TOEIC250点未満の点数というのは、分からなくても回答用紙のマークシートを「塗り絵をする」という4択問題の試験の基本的な受験テクニックも知らない、英語学習以前に基本的な勉強方法すら知らない状態であると言えます。

TOEIC250点未満…勉強はどこから手を付ければ良いか

現在の英語力がTOEIC250点未満である場合、そもそも机に座って勉強する習慣を習得するところから始める必要が有ります。

日本語の文章自体も読むのが苦手な方も多いです。そのため、TOEIC試験をがんばろうと決めている方は、最初の1歩としてこのウェブ記事を一通り通読してみてください。

何度も読めば(最低3回の通読を推奨します)、英語学習とはどういうものか、TOEIC試験とはどういうものなのか、TOEIC試験で良い点数を取るために何をする必要があるのかについて理解出来ます。

英語学習以前に、まずは「英語学習とはいったいどういうものか」ということを日本語で理解することから学習を始めましょう。

TOEICスコア 250点~345点…中学英語からの学び直しが必要。

TOEIC250点~345点の場合、高校英文法に関する知識は身についていないと言えます。

ただし、英語力としては中学1年生~高校2年生のどこに位置するのかはさらに深く分析しないと判断出来ません。

それは問題が全く分からなくても、4択の答えを全て”b”と回答する「塗り絵」のテクニックを使った場合には、通常は250点前後になりますが、試験によっては合計330点前後の”高得点”になる場合もあるためです。

TOEIC LR試験は「400点~900点」を取れる人たちの英語力に関しては比較的正確に測定できる試験です。

そのため「400点未満」である場合には、TOEIC LR試験では正確な英語力が分かりません。

この場合、TOEIC LR試験よりも1段階易しいTOEIC Bridge試験を受験することで英語力をより正確に測定出来ます。

TOEIC250点~345点の場合、確実に言えることは「高校英文法に関する知識は身についていない」ということだけです。

TOEIC250点~345点未満…勉強はどこから手を付ければ良いか

大人向けに英語学習の学び直しのサービスを提供している立場から述べると、すでに20歳以上でTOEIC350点未満の方が今後独学で英語が出来るようになる可能性はほぼゼロです

下記の2点を独学で克服するのが困難であるためです。

  1. 英語学習の方法が分からない
  2. 英語学習で「必要な学習時間」「学習にかけるべき負荷」について理解していない

これら2点から独学では無理であると断言します。

そもそも中学・高校、場合によっては小学校からの数年間英語を学んでいて、それでTOEIC350点未満というのは「勉強の仕方が分かってない」ということです。

改めて英語を学び直すのであれば、まずは「勉強の方法」自体から学ぶのを強く強くお勧めします。

そして、英語を学びなおしたい場合は、早急に有料の初級者向けサービスに申し込まれることをお勧めします。

サービス選定の基準としては、「英文法・英文読解を学び直す」ことが出来るものを選びましょう。

「英会話」は駄目です。初級者が英文法・英文読解の知識がゼロの状態で受けても、全然習得出来ませんので。

英会話では相手がゆっくり話してもらっても、理解出来ないですし、自分の希望を伝えることが出来ません。下記が全くの初級者が英会話サービスを受けた場合の具体的な失敗例です。

https://twitter.com/rantrolove/status/1348953196216033283

「どうしたら良いのか」と困っている英会話講師の苦悩が伝わってくる見事な写真です。

英文法の学び直しを検討されている方はこの記事を執筆している柴田 @HAL_Jが提供している英語学習サービスのハルヨンの受講も検討ください。⇒ハルヨンのオンライン説明会/個別相談会お申込み

TOEIC250点~345点の人達向けの学習法

このレベル帯の初級者の方が独学するのは正直お勧めしませんが、どこかの英語学習サービスに申し込まれる際に、下記のウェブ記事を参考にふさわしい学習カリキュラムを提供しているサービスを選択ください。

すでに述べたように、TOEIC LR試験の点数で英語力が正確に分かるのはTOEIC400点~900点の点数帯であるため、TOEIC400点未満のスコアである場合、中学英語・高校英語の復習が終わるまではTOEIC LR試験は受験しない方が良いです。

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TOEICスコア 350点~495点…平均的な大学生の英語力

安定的にTOEIC350点以上の点数を取れる場合は、中学英文法に関しては8割は理解できていて、高校英語に関しての理解が怪しい、という英語力であると推測できます。

このTOEIC350点~TOEIC495点に該当する多くの学習者は「高校1年~高校3年」のいずれかの英語力に該当します。

TOEIC400点以上の点数となると、高校2年生以上の英語力はあると思われます。このTOEIC400点というのは日本の大学生の平均点を少し下回るくらいの英語力です。

しかしながら、TOEIC400点の学習者がTOEIC LR試験を受験するのはまだまだ厳しいです。

TOEIC試験を受けても分からないことが多すぎて、2時間の試験時間を乗り越えるのが苦痛なレベルです。

TOEIC350点~495点、聞く・読む・話す・書く、どこまで出来るか。

知識的な面においては、中学・高校英語で学ぶ英文法の基礎が出来ていないので、「読む」能力に関しては英語で書かれた看板、センター試験レベルの長文、簡単なビジネスメールやチャット文の読み取りが部分的にできるくらいが限界です。

下記の水準の文章はまだ辞書無しでは読めないです。

TOEIC600点近辺の方であれば辞書無しでおおよその意味が分かります。

オーストラリア・メルボルンのスーパーで撮影した注意書き

「聞く」能力に関しては、簡単な英会話や国内バスの英語音声案内が辛うじて理解できる程度だと考えられます。

繰り返し聞いて、固有名詞が聞き取れるくらいの水準です。文章では理解できません。まだまだ断片的に単語を聴くことしか出来ません。

「話す」能力に関しては、英単語を並べるので精一杯。英語を文章単位で話すのは無理です。

英会話慣れしている人であれば簡単な日常会話は可能ではあります。しかし、品詞や時制、冠詞・数量表現は間違いだらけで、会話の相手は苦労して聞き取る必要が有ります。いわゆる「ブロークン・イングリッシュ」と呼ばれる英語です。

繰り返し行っている自己紹介、また天気や今の気持ち、「どこに何があるか」などごくごく簡単なやりとりは可能です。

TOEIC350点~495点、オンライン英会話を受けてみたら

TOEIC500点未満の英語力の方がオンライン英会話を受講すると下記のようになります。

コントにしていていますが、初級者の要素をよく押さえている動画です。

第5文型※が英会話では理解できない点など、初級者あるあるです。

※第5文型(SVOC) “What makes you happy?” ※動画 0:08の箇所

オンライン英会話はTOEIC600点以上(Reading Part 300点以上)の方々にお勧めですので、まだTOEIC500点未満の学習者が受講するのは時期尚早です。

TOEIC350点~495点の人達にお勧めの参考書

高校英文法の理解が欠けているので、自分が出来ていない点をまずは確認しましょう。

高校英文法をひとつひとつわかりやすく。

この参考書に関しては下記の記事で詳細を紹介しています。

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TOEIC LR試験対策 英文法の基礎固めの2冊 TOEIC LR試験で500点未満の初級者にお勧めの英文法参考書を本記事では2冊紹介します。 また、英文法の知識を定着させるために必要な英文読解の参考書も1冊紹介します。 ...

高校英文法について一通り理解し終えたら、難易度が高めの英文を読みながら、英文法についてさらなる理解を深めましょう。

入門英文問題精講 4訂版

この参考書に関しても別記事で詳細を紹介しています。

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この2冊まで終えてはじめて、TOEIC LR試験の参考書に取り組むのがお勧めです。

いきなりTOEIC試験対策の参考書に取り組んでも、英文法・英文読解の知識が欠けていて十分に理解出来ないので、急がば回れでまずは英文法・英文読解の基礎を固めましょう。

英文法・英文読解の学習を飛ばして、TOEIC試験対策ばかりしていると、TOEIC500点(L320, R180)のように偏ったスコアになり、それ以上点数は上がらなくなります。

さらなる詳細に関しては下記の記事を御覧ください。

TOEICスコア 500点~595点…仕事で英語が使えるようになるまであと一歩

TOEIC500点は一定の英語学習を行った人が到達している英語力水準です。

TOEIC500点以上からTOEIC中級者であると言えます。高校英文法に関する知識も一通り有り、大学生の平均以上の点数を獲得しています。

TOEIC® Listening & Reading Test 公式データ・資料「過去3年間の内定者受験者数推移と平均スコア※」

2019年度のデータ、内定者全員が強制的に受験させられることが多いIPテストのデータにおいても、平均547点という中級者水準の英語力が平均点となっています。

544点(2016年度)、539点(2017年度)、538点(2018年度)、547点(2019年度)と平均点が推移しています。

大学生で就職活動を有利に進めたい方はまずはこれらの平均点を上回るTOEIC550点を目指しましょう。

そして仕事で英語を使っていきたい場合には、後述するTOEIC600点が最低限必要な得点になります。

補足 TOEIC500点でも大きく異なる英語力

TOEIC L&R試験 500点レベルの英語力(聞く・読む・話す・書く)は大きく分けて2つのパターンに分類出来ます。

下記に大きく分けて2つの例をまとめました。

<基礎学力がある人の点数例>

TOEIC LR試験の500点の点数配分例
◆Listening Part 220点、Reading Part 280点
◆Listening Part 200点、Reading Part 300点

上記の2パターンは英文法・英文読解の学習を座学学習でそれなりにしてきた人、また大学受験対策を真面目にしていた人に多い点数配分です。

2021年以降の大学入学共通テストにおいては、Listening PartがReading Partと同じ点数になってくるため、こういった点数配分では無くなってくるとは思いますが、2020年以前の大学入試センター試験においてはReadingが重視されているため、このような点数配分になる傾向が有ります。

Reading Partの点数配分が高い方は、その後の英語力の伸びは速く、あっという間にTOEIC600点、TOEIC700点に到達することが可能です。

Listeningの学習もこれまでやってきていなかっただけなので、やればすぐに点数が上がります。

Reading Partの点数を伸ばすのは本当に大変。

TOEIC L&R試験においてはListening Partの点数は短期間で伸ばせます。

一方、Reading Partを伸ばすのは、Listening Partと比較するとかなり長い期間が必要になります。

実は世の中にある多くのTOEIC LR試験対策の語学学校は、通常短期的に点数を伸ばしやすいListening Partの対策に力を入れています。

具体例をここで見てみましょう。

こういった短期間でスコアが伸びるのは下記のようなBefore Afterが推測出来ます。

(Before) 合計560点、内訳 Listening Part 220点、Reading Part 340点

→(3ヶ月後) 合計755点、内訳 Listening Part 400点、Reading Part 355点

※Listening Partが180点アップ、Reading Partが15点アップ

大胆な推測かと思われるかもしれません。

しかし、伝えたいこととしては「英文法・英文読解の基礎力が有る人が短期間でListening Partの点数を伸ばすのは簡単」ということです。

そして、こういったアプリの宣伝は学習者が大学受験で頑張った成果に便乗していることが多いということです。

この方が大学受験時にそれほど英語を頑張らず、Beforeが L340 R220の逆パターン、Listening Partの点数がすでに高い場合には、3ヶ月で195点アップは不可能です。

Reading Partの点数が低い場合は、下記のようになることが予想されます。

(Before) 合計560点、内訳 Listening Part 340点、Reading Part 220点

→(3ヶ月後) 合計595点、内訳 Listening Part 355点、Reading Part 240点

※合計が35点アップ、Listening Partが15点アップ、Reading Partが20点アップ

大学受験時に英文法・英文読解の学習を怠っていた方の場合だと、なかなかTOEIC LR試験の点数は上げられないのです。

<基礎学力が不足しているが、英会話経験が豊富な人の点数例>

TOEIC LR試験の500点の点数配分例
◆Listening Part 300点、Reading Part 200点
◆Listening Part 320点、Reading Part 180点

Listening Partの点数がReading Partの点数と比べて100点以上高くなっています。

この点数配分は語学留学経験者、またワーキングホリデー経験者に多い点数です。

日本にいる間に大学受験対策などの座学学習をあまりせずに、海外現地に飛び込んだ方に多い点数配分です。

英文法についての理解は不足していますが、数多く英会話の場数をこなしているため、なんとなくの推測能力でListening partでは正解を選べて高い得点を獲得する傾向が有ります。

これはTOEIC LR試験のListening Partというのは勘と消去法でけっこうな割合を正解出来るためです。

一方、Reading Partは「なんとなく」選んだだけでは正解できない問題が多いため、点数は低くなっています。

また、そもそも英文を読むのが苦手なことが多いため、Reading Partではかなりの問題を残した状態で時間切れになります。

英会話はごく簡単なやり取りは出来ます。慣れている場面・馴染みのある話題でのやり取りはかなりなめらかです。

ただし、少し長めの英文を話すと、英文法はグチャグチャで文章の構造もメチャクチャです。いわゆる、”ブロークンイングリッシュ”と言われるものです。話されている英文を精査すると「時制が間違っている」「品詞の使い方が間違っている」ことが大多数です。

英会話は場数を踏んでいるので、意思疎通が出来ます。

が、それはあくまで自分が得意とする場面に限った話です。少しでも慣れていない場面、慣れていない会話に接すると途端にしどろもどろになります。

また、使用する英単語もかなり限定的であり、新聞に出てくるようなレベルの英単語はほとんど使えません。

そしてまた、英文法の理解が怪しいため日常会話よりも難易度が高いビジネス向け文章、新聞記事などの教養が求められる文章を読むことも極めて苦手としています。

Listening Partの点数がReading Partの点数と比べて100点以上高くなっているこのパターンの学習者の場合、Reading Part対策を優先して取り組む必要が有ります。そうでないと、Listening Partの点数もこれ以上伸びません。

ただしすでに述べたように、Reading Partを伸ばすためにはじっくりと長期間学習に取り組む必要があります。日本の高校生が3年間かけて学習し、定着させることを学び直すわけですので、時間は当然かかります。

英文法を重視したTOEIC LR試験対策、Part5の英文法問題の対策は下記の記事を参考にして下さい。

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TOEICスコア 600点~695点…履歴書に書いて評価される最低限の点数

英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019年度においては、英語を使用する部署の中途採用においては53.8%がTOEIC LR試験の点数を要件・参考としており、求められるスコアは「620点」となっています。

英語を使って仕事がしたい場合は、まずは最初の目標として「TOEIC600点」を設定するのが有効です。

英語を使って仕事が出来るのはTOEIC600点から

英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019年度を見てみると、TOEIC L&R試験の点数帯毎にどのような業務ができるのかがまとまっています。

(上記画像の右項目より)
TOEIC L&R試験スコア帯別にみると、
「800点以上」は「海外赴任できる」を、
「600-800点未満」は「取引先/海外支店とメールでやり取りが出来る」を、
「600点未満」は「挨拶ができる」を、現在の英語力に最も近いスキルだと回答した。

TOEIC600点未満では「挨拶ができる」が最も近いスキルであるため、仕事で英語が使用できる水準には到達していないと言えます。

TOEIC600点以上~TOEIC800点未満で、「取引先/海外支店とメールでやり取りが出来る」という英会話ではありませんが、メールなどの文章を介したやり取りが出来ます。

英会話に関しては、かろうじて文章単位で出来る水準です。しかしながら、構文や使われる英単語・英語表現は簡単なもので、まだまだ話す速度は遅いものです。

TOEIC800点以上になれば、「海外赴任できる」「通訳なしでの海外出張に1人でいける」という能動的な水準での仕事が可能になります。

履歴書に書いて評価されるのがTOEIC600点以上というのは、こういった業務での実態が反映されたものです。

TOEIC600点からはボキャブラリー重視の学習がお勧め

TOEIC600点とTOEIC800点の最大の違いは何かというと「知っている英単語の量」です。

すでに基礎的な英文法を身に付けたのであれば、その後は語彙力を増やすための学習に注力しましょう。

下記の記事でお勧めの英単語本を紹介しています。

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TOEICスコア 700点~895点…商社・外資系で働くことが出来る。

TOEIC 730点以上はBレベル、860点以上がAレベルになります。それぞれのクラス分けは下記を確認ください。

TOEIC LR試験はTOEIC860点以上の得点になれば最上位のクラス分けになるため、TOEIC860点を取ればTOEIC LR試験を卒業することが出来ます。

本来TOEIC LR試験は「どれだけ英語が出来ないか」を見極めるために作られた試験であるため、満点(990点)を取る必要は全く有りません。

同時通訳者の人でも対策無しで徹底した試験対策せずに受験した場合には、900点は上回るでしょうが、950点を上回ることは稀です。TOEIC990点と取るのは、TOEIC LR試験の対策に特化した専門家達です。一般の人たちは860点で十分です。

TOEIC700点…外資系企業の足切り点数

外資系企業の足切り基準がTOEIC 700点以上であることが多いです。

TOEIC700点あれば、不慣れな文脈の中では間違いや理解できない内容の英語があるにしろ、日常業務に関してはある程度余裕を持ってこなすことができるレベルであるため妥当な点数かと思います。

英文法・英文読解に関してもTOEIC700点以上(Reading Part 350点以上)であれば、一通りの知識があることを意味します。

とは言っても、TOEIC700点はスタートラインに過ぎないので、英語力を強みとして転職活動をする場合は800点以上、英語を母国語とする人達とやり取りするにはTOEIC860点以上の英語力が有ることが望ましいです。

また、TOEIC試験の点数は書類選考の足切りとして扱われることが多く、英会話・英作文の能力も見られますので、その対策も欠かせません。

そして、TOEIC700点レベルとTOEIC860点レベルの英語力の違いを記すと、「英文法の習熟度合い」「英文読解(品詞分解)とリスニングの精度」「英文を処理する速度」、そして「TOEIC試験にどれだけ慣れているか」になります。

そのため、TOEIC700点台からAクラスであるTOEIC860点以上を目指す場合に必要な学習時間は、1,000~1,200時間です。100点上げるのに500~600時間はかかります。

TOEIC700点に関する詳細、TOEIC700点に到達するための学習方法は別記事にもまとめていますのでこちらも参考にしてください。

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TOEIC800点…英語を使って能動的に仕事を行うスタートライン

英語活用実態調査 企業・団体 ビジネスパーソン 2019年度を再度見てみましょう。

(上記画像の右項目より)
TOEIC L&R試験スコア帯別にみると、「800点以上」は「海外赴任できる」を、
「600-800点未満」は「取引先/海外支店とメールでやり取りが出来る」を、
「600点未満」は「挨拶ができる」を、現在の英語力に最も近いスキルだと回答した。

TOEIC800点以上になれば、「海外赴任できる」「通訳なしでの海外出張に1人でいける」という能動的な仕事が可能になります。

一方で、「英語で行われる会議で議論できる」に関してはTOEIC800点でもまだまだ不十分であることが分かります。

著者の実感としては会議に参加するためには、TOEIC800点に加えて、TOEIC SW試験(Speaking & Writing Tests)でも最低8割近くの点数(320点以上)を獲得していないとまともな英語表現を使ってのやり取りは厳しいと思います。

英語を使って仕事をするためのスタートラインに立つためには最低限TOEIC800点は必須です。

TOEIC800点取得者達は自分の英語力をどう思っているのか

TOEIC L&R試験で800点以上に到達すれば、英語力はどれだけ高い水準に到達できるのでしょうか。

英語初心者にとっては英会話はもちろんのこと、英字新聞で情報収集することや、英文メールでのやり取りも容易に行えるというような「TOEIC800点=英語ができる人」を想像することが多いと思います。

しかし実際のところ、TOEIC800点に到達した人たちの多くは「まだまだ自分自身の英語力は高くない」と感じている人が大多数です。

また、TOEIC800点程度の英語力では、英語に馴染んだ帰国子女や海外で既に働いている人からすると「英語ができる」という水準には程遠いと厳しい意見もあるようです。

TOEIC800点取得者達の英語力

以下に具体例を上げてTOEIC800点がどれくらいの英語力なのかをまとめました。

TOEIC800点は大学入試においては、難関の国立大学・私立大学に一般入試で入った学生たちの中でも特に英語が得意な学生たちが到達している水準です。

大学受験の最高峰である東京大学・文系院生の点数平均がTOEIC800点を超えます。

しかし、理数系の学部となると東京大学といえども平均703点まで落ちます。そのため、受験英語レベルで見ると、TOEIC800点というのはかなりの難度であることが分かります。

TOEIC800点レベルの英語力とは、高校で学ぶ英文法・英文読解といった基礎的な内容を確実に身につけ、理解できる水準です。

実際にここで1つ大学受験参考書に登場する英文を見てみましょう。こうった英検準1級に相当する英文を理解しながら読むことが出来るのがTOEIC800点の実力です。

(関係副詞の理解が問われる英文)

Becoming an adult is a step-by-step process, and just when the young are finally wise enough to be treated as young adults is not the time to give them free access to the dinks bar.

この水準の英文を一読して理解出来るのであれば、時間をかければNative English Speakerが読む英字新聞や洋書なども理解できます。

また、基本的な聴き取り能力もあり、ゆっくりであれば、あまり馴染みのない分野の英語であっても、耳で聴いてそのまま理解することが可能です。

馴染みのある分野、内容であれば、テレビ・ラジオ・映画といったNative English Speakerが普段話すそのままの英語であっても、単語や表現を聴き取ることができ、なんとか全体の意味を推測できます。

なお、本当に英語力が高い日本人英語学習者の場合、TOEIC LR試験を無対策で受験してもTOEIC800点以上の点数になります。

独学でTOEIC800点には到達出来ない

独学でこのTOEIC800点の水準に到達するのはほぼ無可能だと言えます。

学校(語学学校)、塾、予備校で数年間学び基礎学力を確立した人たちが800点という水準に到達します。

東大生と同水準の英語力というのはつまりこういうことです。

もちろん塾・予備校・家庭教師無しで東京大学に入学する人たちはいるので不可能だとは言いませんが、通常はかなりの金額(数百万円以上)を投資してはじめて、このTOEIC800点という水準に到達出来ます。

「独学で英語の達人になった!」という人たちの記事を読むことが有りますが、そういう人達はそれなりの大学(旧帝大や有名私立大学)に入学してします。

そのため、大学受験以前の学習歴を確認すると、ほぼ間違いなく塾や予備校で長期間学んでいたことが分かります。

TOEIC800点に関する詳細、TOEIC800点に到達するための学習方法は別記事にもまとめていますのでこちらも参考にしてください。

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TOEICスコア 900点~990点…日本人の上位1%

TOEIC L&R試験を自発的に受験していない人達が含まれている団体受験のIP試験で、TOEIC900点以上の人達の人数・割合を見てみましょう。

2019年のTOEIC LR試験・IPテストにおいて895点以上の点数を獲得した人の割合は1.3%、115万人の受験生の中の上位1万5千人がTOEIC900点を超えています。

自主的に受験する人達ばかりの公開試験では3.6%、約3万人がTOEIC900点を超えていますが、実際の割合に近いのIP試験です。そのため、日本人の上位1%の人達がTOEIC900点を超えていると言えます。

TOEIC900点で就職活動、転職活動は有利になるのか。

結論を述べると、TOEIC900点以上の点数を保持していれば、就活や転職の際に有利になります。

しかしながら、選考する立場になったと仮定して、あなたはどちらの候補者を雇用したいと考えますか。

  1. TOEIC900点。しかし、英会話・英作文はほとんど全く出来ない。発音はカタカナ英語
  2. TOEIC800点。英会話・英作文も、意思疎通で困ることがない水準で使いこなせている。発音は日本人訛りはあるが、最低限の基礎は抑えている。

通常選ばれるのは後者の2です。

TOEIC800点以上ある候補者が複数いる場合、TOEIC LR試験以外の要素で比較されます。

TOEIC LR試験は書類選考までの段階では有利ですが、あくまで足切りの書類選考までしか役に立たないと言えます。

そのためTOEIC LR試験に過剰な期待をするのではなく、企業や学校がどういう人材を求めているのかという視点で一度考えてみることをお勧めします。

TOEIC LR試験の限界

この記事を書いている私自身も常にTOEIC900点以上の点数を出せる英語力を備えていますが、だからといって部下であるフィリピン人教師達と別にTOEIC試験の込み入った話はしたりしません。

2022年2月であれば、やはり新型コロナウイルス(Omicron Variant)やそのワクチンの話題、After Covid-19の話になることが多いです。

ではここで英会話能力を確認するためのお題を2つ示してみます。

TOEIC900点以上の方はどこまで出来るか挑戦してみてください。

英会話能力を確認するためのお題(1)…あなたが所属している業界(働くことを希望している業界)において、新型コロナウイルスの影響はいま現在どういったものか。そして今後3年間でそれはどのように変わっていくか、英語で2分間で説明して下さい。

英会話能力を確認するためのお題(2)…あなたが所属している業界(働くことを希望している業界)に関わるもので、直近の1ヶ月で最も印象に残ったニュースについて、あなた自身がどのように感じたかについて英語で2分間で説明して下さい。

それぞれできましたか?

TOEIC LR試験で900点以上の人達でもうまく説明できない人の方が多いかと推測します。

なぜならTOEIC LR試験はあくまでL(聴く)とR(読む)ための能力を測る試験であり、S(話す)ための訓練は含まれていませんので。

TOEIC LR試験のその先

TOEIC LR試験でAクラス(TOEIC860点)以上に到達した後は、TOEIC(R) Speaking & Writing Testsに挑戦するのが順当かなと思いますが、いま現在日本ではTOEIC SW試験の知名度は低く、高得点(320点以上、8割以上の得点)を取ってもほとんど評価されないので悩ましいところです。

また、先程の英会話のお題に関しては、そもそも英語の試験では問われない「知識」が必要となるものですので、英字新聞や英語のニュースでの学習を行っていく必要があります。

英語ニュースでの学習方法に関しては下記の記事でまとめてありますので、参考にしてください。

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TOEICスコア毎に出来ること まとめ

※TOEIC L&R試験スコアと英語力との関係の、大まかな目安を表にまとめました。
参考にしてみてください。

※横にスクロールできます

最低限必要なTOEICの点数可能なこと備考
TOEIC 500点初歩的な日常会話や自己紹介

簡単な英文を読む

高校英文法の知識が一通り有ります。

ごく簡単な英会話が可能です。


マンツーマンレッスンのオンライン英会話を使えなくはないですが、まだ時期尚早です。

TOEIC 600点「受動的な仕事」で英語を使える最低限の基準。

語学留学/ワーキングホリデーに行く人が最低限取っておくべき点数。

海外旅行(世界一周など)が楽しめる。

履歴書に書ける最低レベルの点数です。TOEIC600点未満は履歴書に点数を書かない方が無難です。

メールでのやり取り、英文書類を読むといった受動的な仕事が英語で出来るようになります。

英会話は文章単位で出来るようになりますが、速度はかなり遅いです。オンライン英会話サービスを活用できる最低限の英語力を備えています。

語学留学・ワーキングホリデーに行く人が最低限取得しておきたい点数です。これ未満の英語力であると、トラブルに巻き込まれたり、犯罪に巻き込まれる可能性が高まります。

自己紹介以外の会話ができるために必要な最低限の水準ですので、海外旅行や世界一周旅行を楽しむために必要な水準です。

TOEIC 700点外資系企業の足切り水準外資系企業で働きたい人はTOEIC 700点未満の場合、書類選考の段階で落とされることがあります。
TOEIC 800点就職活動で武器として使える転職活動で英語を自分の強みとして積極的に利用できる点数です。

外資系企業や商社を志望する場合には、取っておくべき点数です。

英語を使う仕事する上で望ましい水準に到達しています。海外出張も1人で行けます。

友好的交渉であればネイティブと会話を行なうことも可能な水準です。

TOEIC 900点英語を第一言語とする国々(アメリカ、イギリスなど)で仕事をする上で最低限求められる水準ネイティブと互角に英語でやり取りをする上で最低限必要な水準です。
※TOEIC860点でもこの水準に到達できます。

TOEIC100点を上げるために想定される学習時間

最後に必要な学習時間の表を掲載します。

【TOEIC LR試験 100点を上げる勉強時間の目安】
200点から300点 ⇒ 300〜400時間 ※英語力ゼロの状態から開始する場合、さらに時間がかかります。
300点から400点 ⇒ 300〜400時間 ※345点以下の方はさらに時間がかかる可能性有り。
400点から500点 ⇒ 250〜300時間
500点から600点 ⇒ 250〜300時間
600点から700点 ⇒ 250〜300時間
700点から800点 ⇒ 500〜600時間
800点から900点 ⇒ 500〜600時間

上記がTOEIC LR試験で100点得点を上げるのに必要な時間の目安です。

なお、専門家の指導がなく独学で学習計画を立てた場合、ほとんど確実に迷走して無駄な時間を使うことになります。

独学では不適切な学習方法、不適切な学習参考書の使用が頻繁に発生します。迷走する場合、この表で書かれている時間の1.5~2倍はかかる可能性が有ります。

回り道をしたくない方、時間を無駄にしたくない方は早めに専門家の指導を受けられた方が良いです。

この記事を執筆している柴田 @HAL_Jが提供している英語学習サービスのハルヨンの受講も検討してみてください。⇒ハルヨンのオンライン説明会/個別相談会お申込み

TOEIC400点⇒TOEIC600点に伸ばすために必要な学習時間

TOEIC400点からTOEIC600点まで点数を上げる場合だと、500時間~600時間はかかることを想定して学習計画を立てる必要があります。

1日3時間の学習だと、5ヶ月(3時間×30日×5ヶ月=450時間)~7ヶ月(3時間×30日×7ヶ月=630時間)の期間が必要になります。

この記事を書いた人

ハルヨン代表 柴田 @HAL_J

日本にはほとんど全く存在しない「大人が英文法・英文読解を学び直せる場所」という学習方針を中心に据えて、

「TOEIC試験対策をいくらしても点数が伸びない初級者・中級者のための学習カリキュラム」

「Reading Part重視でTOEIC860点(A Level)に到達する。英会話・英作文も出来るようになる学習カリキュラム」

これら2つの学習カリキュラムを実現するレッスンをハルヨンでは提供しています。詳細はトップページをご確認下さい。

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この記事を書いた人

はるじぇー (株)ハルヨン 代表取締役

英語学習に関する有益な情報を発信しています。

得意分野は
「中学・高校英文法の学び直し」
「英会話に繋げるTOEIC L&R試験の勉強法」
です。

ツイッターは相互フォローの方針でやっているので、お気軽にフォロー下さい。

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