TOEIC LR試験で500点未満の初級者にお勧めの英文法参考書を本記事では2冊。加えて、それら英文法書を使いこなすための補助教材を2冊紹介します。
これらの参考書は負荷がそれほど重くないため、しばらく英語学習から離れていた人たちが英語学習を再開する際にもお勧めです。
この記事で書かれている教材を実際のレッスンで体験されたい方はリンク先ページにあるオンライン説明会/個別相談会の申し込みも検討下さい。
1. 高校英文法をひとつひとつわかりやすく。改訂版
高校英文法を一通り学び直すのにお勧めの1冊は高校英文法をひとつひとつわかりやすく。改訂版(2022年2月に改訂)です。
薄めの参考書であるため、一通り確認するだけであれば、それほど時間は必要有りません。
私が監修していた語学学校で本書を使って、多くの生徒が基礎固めを行った、十分な実績のある1冊です。

TOEIC800点以上、860点、900点という高得点を獲得するには、高校で学ぶ英文法をもれなく理解している必要があります。
現時点でReading Partが350点未満の方は高校英文法の理解漏れがある可能性が高いので、本書を使って高校英文法の範囲について通読しましょう。
補足すると、Reading Partが300点未満であれば一通り英文法について学びなおした方が良いです。本書も最初から全ての記事をじっくりと読み込んでいきましょう。
一方、Reading Partの点数が300点~345点の方の場合だとあまり理解漏れはないと予想されます。ほとんどの内容を理解出来ているため軽めに通読して、自分が特に苦手な分野にのみ重点的に着手下さい。
なお、それほど難易度の高い教材ではないため、Reading Partが350点以上の中上級者以上の学習者には不要な教材です。
使用する際の注意点
最初に注意点を挙げると、本書だけを2-3周しても、書かれている英文法について完璧に理解出来るわけではないということです。
本書で基礎知識を身につけて、その上で英文読解の参考書を読み込んでいくことで、本書で学んだ高校英文法の知識が定着ていきます。
「同じ英語表現を異なる文脈で7回遭遇してはじめてその英語表現が使えるようになる」と言われています。
本書で基礎を確認した後、その内容を定着させるためにも、多くの英語参考書を読み進めて下さい。
高校英文法で苦手な人が多い項目
ハルヨンのレッスンを通じて分かったのは、5文型の理解(SVOO, SVOCの区別など)、受動態、現在分詞・過去分詞の扱い、分詞構文、仮定法の使い分け、比較表現、倒置、こういった箇所で躓いている人達が多いということです。
特にここで書いた項目については理解しながら読み進めるようにして下さい。
1つ例を挙げます。下記は苦手な人が多い「分詞」に関するページです。
分詞とは名詞を説明する形容詞で有り、現在分詞と過去分詞はそれぞれ形容詞です。
いま書いた基本的な内容がすぐに理解出来ていない場合、分詞について理解出来ていないので、高校英文法をひとつひとつわかりやすく。改訂版で分詞について熟読下さい。

この分詞に関する基本的な知識があれば、第5文型 SVOCと分詞の知識を組み合わせた下記の3英文が理解出来ます。

※参考書への書き込みはハルヨンの高校英文法習得・復習クラスで使用したものです。
現時点でここまでの内容を理解出来ない場合は高校英文法に関する知識が不足していることを意味しますので、本書を通読する必要が有ります。
高校英文法をひとつひとつわかりやすくに関しては英文法の理解を助けて、かつ英会話・英作文が出来るようになるための小テスト(瞬間英作文)を順次作成し、ウェブサイトで公開しています。
この小テストがスラスラと解ける段階まで本書を読みこんで下さい。

補助教材 Evergreen…辞書のように確認する参考書

分厚い参考書ですので、辞書のように分からないことがあればその都度確認しながら使用下さい。
通読するのは大変なので、手元に置いて空き時間に高校英文法をひとつひとつわかりやすくで学んだ内容について、復習もかねてパラパラと読みましょう。
繰り返し読み込むことで英文法についての理解を深めてください。
高校英文法をひとつひとつわかりやすく。改訂版は説明が簡易的なものであるため、より詳細に英文法について確認をしたい場合にはこのEvergreenを使用下さい。
補助教材 Basic2400…英文を読み慣れていない人向け

速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3 (速読速聴・英単語シリーズ) Part2にある62の長文を読み込み、リスニング音源を聴き込みましょう。
英語長文を読み込み、聴き込んだ経験がほとんどない人の場合だと英文法だけ学んでも、英語力を伸ばせません。
長文の英語を読み込むことで長文読解やリスニングの能力を高めていきましょう。
本書は日常会話で使用する英単語・英語表現が使用されているため、語学留学やワーキングホリデーを検討されている方との相性も良いです。
2. TOEICテスト英文法プラチナ講義
高校英文法を ひとつひとつわかりやすく。を一通り終えた後に着手すると良いのが、下記の易しめのTOEIC LR試験向け英文法書、TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義です。

本書の対象レベルはReading Part 175点~295点の方向けです。
高校英文法をひとつひとつわかりやすく。改訂版の内容を一通りこなしていれば、R175点相当に到達していますので、引き続き本書を使って学習を進めて下さい。
本書を通読することで、TOEIC LR試験で必要になる英文法の基礎事項を一通り学べます。
また、TOEIC LR試験 Part5の問題にも慣れることが出来ます。
内容紹介…受動態
下記の画像は「助動詞+受動態」+熟語表現を使用したものです。高校英文法の知識があれば理解出来るはずです。

※英文記事の書き込みはハルヨンの高校英文法上級/TOEIC730点突破クラスで使用したものです。
内容紹介…仮定法過去完了、倒置
次に紹介するのは仮定法過去完了、そしてその倒置表現です。
こちらも高校英文法の知識があれば理解出来ます。

本書を使用して学んだ高校英文法の知識がTOEIC LR試験でどのように使われるのかに慣れていきましょう。
1冊の参考書を繰り返すよりは異なる参考書を読むことで理解を深める学習法の方が効果的です。
TOEIC(R)テスト英文法 プラチナ講義 使用上の注意
各章末(Chapter1~Chapter6)にまとまっている、かつリスニング音源があるプラチナセンテンスを全て暗記するくらいに読み込み、聴き込みましょう。
本書に関しても、英文法の理解を助けて、かつ英会話・英作文が出来るようになるための小テスト(瞬間英作文)を順次作成し、ウェブサイトで公開しています。
この小テストがスラスラと解ける段階まで本書を読みこんで下さい。

ただし、Chapter7の英単語を暗記するためのプラチナセンテンスの使用はお勧めしません。
Chapter7のように1英文ずつ暗記するのは記憶への定着が悪く、学習効率が悪いです。
また、章末チェックにあるTOEIC LR試験の模擬試験問題はなぜか音源が付いていないので、やり込む必要は有りません。なぜリスニング音源をつけなかったのか理解に苦しみます。
これらの手抜きはプラチナ講義のマイナス点なので、次回のバージョンでは改善されることを期待します。
英文法の次に取り組むべきは英単語
学習カリキュラムとしては、易しめの英文法参考書が終わって次に取り組むべき参考書は英単語帳です。
おすすめの英単語本に関しては下記の記事にまとめています。

この記事を書いた人
ハルヨン代表 柴田 @HAL_J
日本にはほとんど全く存在しない「大人が英文法・英文読解を学び直せる場所」という学習方針を中心に据えて、
「TOEIC試験対策をいくらしても点数が伸びない初級者・中級者のための学習カリキュラム」
「Reading Part重視でTOEIC860点(A Level)に到達する。英会話・英作文も出来るようになる学習カリキュラム」
これら2つの学習カリキュラムを実現するレッスンをハルヨンでは提供しています。詳細はトップページをご確認下さい。
さらに詳しい情報に関して
この学習記事はハルヨンでのレッスンを土台にして作成しています。
ハルヨンについてより詳しく知りたい方・受講を希望する方は下記のボタンからオンライン説明会/個別相談会へお申し込み下さい。
