TOEIC800点を獲得することのメリット、またTOEIC800点に到達するための英語学習方法・学習参考書を紹介

英語力を測る試験として、日本人に最も人気のある試験の一つに、TOEIC L&R試験(以下 TOEIC と略します)が挙げられます。TOEIC L&R試験では「英語を聴く力(Listening)」と「英文を読む力(Reading)」の2つを測定し、最高得点は「990点」です。

英語学習者の中にはTOEIC L&R試験で800点以上の高得点の取得を目標にしている人も多くいると思います。しかし、TOEIC800点の英語力が具体的にどのくらい英語力なのか、そして800点を取得することでどのような利点があるのか知らない方も多いと思われます。

そこで今回の記事では、TOEIC L&R試験で800点を取得する利点、800点がどれくらいの英語力なのか、800点に到達するための勉強方法についてご紹介します。この記事を読むことにより、TOEIC800点レベルの英語力に対するイメージが明確になり、モチベーションの向上にも繋がるでしょう。

一方、まえがきは読まなくて良く、とにかくTOEIC800点に到達するための学習法や参考書について知りたい方は TOEIC800点レベルを目指す勉強方法・教材 から読み進めて下さい。

TOEIC800点を取得するとどういう良いことがあるのか

最初にTOEIC800点を取得する利点について、大学生と社会人に分けて紹介していきます。

【大学生の場合】

大学生にとって、最もTOEIC L&R試験スコアを有効活用できるのは、就職活動時です。

一般的に、就職活動の際に履歴書に書いて評価される点数はTOEIC600点以上からと言われています。

2013年には上場企業の約7割が、新入社員採用の際にTOEICのスコアを参考にしており、その上新入社員にはTOEIC565点以上のスコアを期待しているというデータが出ています。

2013年時点で約7割の企業が採用時に「TOEICスコアを参考にしている」と回答
(引用元:「上場企業における英語活用実態調査2013年」報告書

就活前の大学生が、TOEIC L&R試験で800点を取得していれば、企業からの期待値を大きく上回れるケースが多いので、ぜひ大学生のうちに800点以上のスコアを獲得しておきましょう。

ただし、競争倍率が高い人気企業である商社や外資系企業においてはTOEIC800点が足切りラインになっていることも有ります。この場合はTOEIC800点を獲得していることを前提に、その他の強みを提示していく必要が有ります。

 

【社会人の場合】

社会人の場合、会社内での「異動・昇進・昇格」の際に、規定以上のTOEICスコアを求められることが多いと考えられます。

2013年時点で中途採用社員に期待しているTOEICスコアは710点というデータが出ています。そのため社会人にとっても、TOEIC800点は、自身の能力をアピールする上での武器になり得るのです。

逆に「英語力の低さ」を理由に人員解雇を進める企業もあるため、そのために必死になってTOEIC800点を獲得する必要がある、という話も定期的に聞きます。日本国内で業務が完結している企業であれば、今後もそういったことは起こりえませんが、「主な売上先が海外市場に依存している企業」「外資系企業の日本法人(現地法人)」の場合は、一定以上の英語力があることが自身のキャリアにおけるリスクを減らすことに繋がります。

また、英語力と年収は比例する傾向に有ります。つまり、TOEICの点数を上げれば収入も上がるということです。英語を学ぶことで収入アップに直結するのであれば、学ばない手はないでしょう。

私自身は製造業に勤めていた経験から、「担当する市場の大きさに収入は依存していくのだな」という実感が有ります。つまり、「小さな国内市場だけを相手に商売する」のと「世界の市場を相手に商売する」ので、その「売上の大きさ」と「利益の大きさ」が2桁は違ってくるということです。

 

TOEIC800点の英語力とは

TOEIC L&R試験で800点以上に到達すれば、英語力はどれだけ高い水準に到達できのでしょうか。英語初心者にとっては英会話はもちろんのこと、英字新聞で情報収集することや、英文メールでのやり取りも容易に行えるというような「英語ができる人」を想像することが多いと思います。

しかし実際のところ、TOEIC800点に到達した人たちの多くはまだまだ自分自身の英語力は高くない、と感じている人が大多数です。また、TOEIC800点程度の英語力では、英語に馴染んだ帰国子女や海外で既に働いている人からすると「英語ができる」という水準には程遠いと厳しい意見もあるようです。

以下に具体例を上げてTOEIC800点がどれくらいの英語力なのかをまとめました。

TOEIC800点は大学入試においては、難関の国立大学・私立大学に一般入試で入った学生たちの中でも特に英語が得意な学生たちが到達している水準です。

例えば、大学受験の最高峰である東京大学の文系学部・院生の平均スコアがTOEIC800点で、理数系だと703点まで落ちます。東京大学・文系院生の点数平均がTOEIC800点です。受験英語レベルで見ると、やはりTOEIC800点というのはかなりの難度であることが分かります。

さらに企業の国際部門で活躍するビジネスパーソンの平均点である679点(企業が期待するスコアは655〜855点)を100点以上上回る点数です。2012年から英語公用語化して話題となった「楽天」では、社員のTOEIC平均点は2010年と比べて526点から794点へと向上し、ほぼ800点近い点数になりました。

TOEIC800点レベルの英語力とは、高校で学ぶ英文法・英文読解といった基礎的な内容を確実に身につけ、理解できる水準です。そのため英語学習用の参考書に限らず、時間をかければNative English Speakerが読む英字新聞や洋書なども理解できます。

基本的な聴き取り能力もあり、ゆっくりであれば、あまり馴染みのない分野の英語であっても、耳で聴いてそのまま理解することが可能です。馴染みのある分野、内容であれば、テレビ・ラジオ・映画といったNative English Speakerが普段話すそのままの英語であっても、単語や表現を聴き取ることができ、なんとか全体の意味を推測できます。

なお、本当に英語力が高い日本人英語学習者の場合、TOEIC LR試験を無対策で受験してもTOEIC800点以上の点数になります。

TOEIC800点の内訳(Listeningパート400点、Readingパート400点の場合)

TOEICは、英語の聴き取り能力を測る「Listeningパート」と英文読解能力を測る「Readingパート」に分かれています。

「Listeningパート+Readingパート400点=TOEIC800点」とした場合、TOEIC800点レベルの英語力は以下のようになります。

TOEIC Listeningパート 400点レベルとは

Listeningパートで400点を取得している人の場合は英語を日本語に訳すことなく、英語のままで理解することが可能なレベルです英語を英語のままで理解できない、日本語に逐一置き換えて聞いていると、少し速く英語を読み上げられると、まるで聴き取れなくなってしまいます。

職場でNative English Speakerの同僚がゆっくりと、しかも馴染みのある分野(仕事)について話してくれれば、議論に参加できるレベルです。英語で話す練習をしたことがない人はなかなか話に入るのは難しいですが、話している内容は自分がよく知っている分野であれば理解することはできます。

職場以外の日常的な場面においては、一対一の会話であれば、相手がゆっくりと言葉を選んで話してくれるのであれば、聴き取れます。ただし、「自分がよく知らない守備範囲外の分野」「砕けた表現」「早口」のいずれかの要素が加味されると、英会話は理解出来なくなります。

他にもTOEIC Listening PartのPart3を例に挙げると、自分が苦手なよく知らない場面・分野の英会話が来ると、全然聞き取れずにその問題が終わってしまいます。

これまでにTOEIC試験を受けた経験が豊富な人の場合には、消去法によって選択肢の中から正解を探し出せるかもしれませんが。

TOEIC Readingパート 400点レベルとは

Readingパートで400点取得できている人は、英文法・英文読解の基礎を習得しています。そのうえで、仮定法、分詞構文、比較表現、WouldやCouldなどの丁寧表現の使い分けなど、難易度の高い英文法表現もしっかり理解しています。

そのため、Readingパートに出題される問題を、正確かつ速いスピードで解くことが可能です。そして、さらなる高得点であるTOEIC900点を突破するために必要になるReading Part 450点の点数もReading Partの参考書を3~5冊こなしてやり込めば、450点以上に到達出来ます。

職場においては、社内の英語資料を読み解くことができ、業務に必要な文章を読んで理解できるレベルです。業務に関連する内容であれば、インターネットから必要な情報を、英語で入手することもできるでしょう。

Reading partの点数が400点以上ある人の場合、あと必要になるのはどれだけたくさんの英文を読み込むか、ということだけです。

私は多くの英語学習者を見てきましたが、Reading Partの点数が高い方にはしっかりとした安定感を感じます。この人達は今後も着実に英語力を伸ばしていくな、と接する度に思います。

TOEIC800点と言ってもその英語力には大きな差がある。

TOEIC800点と言っても、Listening Part が満点に近く(480~495点)、一方でReading Part 350点以下の人の場合は英文読解にかなりの課題が有ります。英文法・英文読解で理解漏れが有ります。

そして、こういうスコア配分の方々の場合、TOEIC860点、900点といったさらに高い水準にはなかなか到達出来ません。これはReading PartはListenig Partに比べて点数が伸びにくいためです。

逆にListening 350点、Reading 450点というようにReading Partの点数が高い人であれば、それほど時間をかけずにTOEIC900点に到達出来ます。

他にも、TOEIC L&R試験に特化した勉強でTOEIC800点に到達した人の場合、TOEIC L&R試験に出てこない英単語については全然聞き取れないです。

一方、大学受験向けの勉強をして学術英語を学んだり、英会話の学習を通じて砕けた日常英会話の表現を学んだ方の場合には、TOEIC LR試験で出題されない英語表現も豊富に知っています。

TOEIC LR試験特化の英語学習ではこういったTOEICで出題されない英単語・英語表現については学べませんので、当然TOEIC LR試験以外の英語はほとんど聞き取れないです。

 

このように「TOEIC800点」と一口に言っても、その内実は色々で英語力に大きな差が有ります。

TOEIC800点台のスピーキング力

TOEIC L&R試験はListeningとReadingの試験であるため、TOEIC800点と言っても「英語で話す訓練」を受けたことがない人であれば、当然全く話せません。TOEIC L&R試験対策に加えて、英語で話す訓練・レッスンを受けてはじめて、英語で話すことが出来るようになります。

ただし、現時点でまったく英語が話せない人でも、TOEIC800点を取れるだけの英語力があるのであれば、1〜3ヶ月話すための練習をすれば、最低限の英会話はできるようになります。一方、TOEIC600点の人が同じように英語を話せるようになるには、3~6ヶ月の期間は必要です。

TOEIC LR試験で受動的な英語力(聞く・読む)を高めておけば、後々発信型の英語力(話す・書く)を身につけることは簡単です。

英語を話す速さに関しても、TOEIC700点台の人の場合、「若干遅い」「反応が遅い」という印象を受けます。が、800点以上の人であればゆっくりではありますが、違和感を感じさせない速さで英語を話せるようになります。

アメリカ・オーストラリア・カナダ・イギリスなど、英語を第一言語にする国への語学留学を考えている方に「TOEIC LR試験で800点以上になってから留学するのがおすすめ」といっているのは、この「反応が遅い」状態を脱するだけの基礎力を身に付けてから留学した方が、学習効率が良いと考えているためです。

また、TOEIC800点のレベルに到達できる向学心のある人であれば、話し相手が使った表現、目についた英語表現で使えるものがあれば、逐一自分の中に必要な表現を取り込んでいけます。

英会話や英文の中で新しい英語表現に接したならば、忘れずにメモを取り、すぐに自分自身の血肉にしてさらなる高みを目指しましょう。あなたはすでにその水準に到達していますので。

※Reading Part 400点未満の人の場合はまだ英文法・英文読解の知識に漏れがあるので、これが出来ない可能性は有ります。

TOEIC800点レベルを目指す勉強方法・教材

TOEIC L&R試験で800点を目指すために必要となる学習方法と教材を紹介していきます。

ここで紹介する参考書はTOEIC LR試験で500点前後の方々が英語学習をする場合を想定してまとめました。TOEIC600点-TOEIC730点の方々は必要な箇所のみを確認下さい。

 

それぞれの参考書のやり込み方については下記リンク先の記事内容をか確認下さい。

TOEIC600点未満の方々向け 座学学習・定着学習(黙読・リスニング・音読)の学習方法まとめ

※すでにReading Partで300点以上有る方の場合は、記事の内容を踏まえて、自分なりにやりやすい学習方法を確立下さい。

 

高校英語・高校英文法の基礎固め参考書

TOEIC800点台を獲得するには、高校で学ぶ英文法をもれなく理解している必要があります。

現時点でReading Partが350点未満の方は高校英文法の理解漏れがある可能性が高いです。そのため、一通り軽くで良いので網羅的に英文法の事項について確認しましょう。

なお、現時点でReading Partが350点以上の方には不要な教材です。

 

高校 英文法を ひとつひとつわかりやすく。
高校英文法について一通り学びます。注意点としては本書だけでは2-3周しても、書かれている英文法について完璧に理解出来るわけではないです。

2-3周したら、英文読解・リスニングの学習に移って下さい。

 

補足 英文法で理解出来ない時に辞書のように確認する参考書

総合英語 Evergreen
分厚い参考書ですので、辞書のように分からないことがあればその都度確認しながら使用下さい。

高校英文法をひとつひとつわかりやすくは説明が簡易的なものであるため、より詳細に英文法について確認をしたい場合にEvergreenを使用下さい。

 

大学入試で必要になる英文読解・英文法の基礎力育成

入門英文問題精講 4訂版

難易度が高めの短めの英文を読みながら、必須の英文法・英語構文を学びます。本書に書かれている内容を理解出来ないようであれば、TOEIC LR試験で800点を超えていくのは難しいです。

負荷がかなり重い教材ですので、1日5記事を目標に学習を行って下さい。日本語の解説は難易度が高いので、現時点では全部理解できる必要は有りません。TOEIC LR試験で800点以上になったら、完全に理解出来ます。

入門英文問題精講 4訂版のサンプル英文は上記になります。上記英文中の wouldは仮定法過去ですが、このwouldのニュアンスはTOEIC800点になるためには、確実に理解出来ておく必要が有ります。この仮定法過去wouldの表現は実際TOEIC LR試験でも頻出しているものです。

 

余談ですが、最終的に英語の先生になりたい方は、本書の解説が出来るようになることを目標に読み込みましょう。

繰り返しになりますが、この教材は難易度が高めであるため、初回の読み通し時には完全には理解し、習得できない場合も有ります。そのため、都度都度復習をする必要が有ります。そして、最終的には全英文を暗唱するくらいのつもりで取り組んで下さい。

 

入門英語長文問題精講 3訂版
大学入試レベルの24本の英文を読み込みながら、読解力・リスニング能力を高めます。

入門英文問題精講 4訂版の姉妹編です。本書も難易度は高めですが、このレベルの英文を品詞分解しながら読めるようになれば、TOEIC LR試験の英文読解で困ることは有りません。

入門英語長文問題精講 3訂版の英文サンプルを下記に示します。このレベルの英文を問題なく読めなければ、TOEIC800点には到達出来ません。

S, V, O といった品詞分解の記号も本書を読み込む中で習得していきましょう。

 

 

大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス[1 標準レベル]
こちらも英文読解を学ぶ参考書です。入門英文問題精講 4訂版よりも長めの英文で品詞分解について学べます。

 

大学入試向け英語参考書 上級者を目指す方向け

TOEIC LR試験だけを考えている方であれば、ここまでで良いですが、TOEIC LR試験を超えて、IELTS試験やTOEFL iBT試験を考えている方であれば、速読英単語の必修編やポラリスの更に高いレベルの教材に着手下さい。

また、TOEIC900点を目指す方にも必須と言えます。

 

そこまで時間的な余裕のない方は、この項は飛ばし、引き続きTOEIC LR試験対策の参考書を確認下さい。

なお、もしまだ時間的に余裕のある方、学生の方であれば、下記の参考書に取り組むのをお勧めします。上級者になるためにはこれくらいの参考書をこなす必要が有ります。

 

速読英単語 必修編[改訂第7版] (Z会文章の中で覚える大学受験英単語シリーズ)
本書で必須の英単語を覚えて、その上で下記のポラリスに挑戦して下さい。

 

大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス[2 応用レベル]

 

大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス[3 発展レベル]

正直な話、このポラリス3までやり込めば、TOEIC LR試験は無対策でも600点を超える実力が身に付いています。

大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス[3 発展レベル]に掲載されている慶応大学・経済学部の入試問題の英文サンプルは下記になります。

なお、この英文記事の総量はこの画像の10倍近くの長さになります。これくらいの長さの英文を読み切れるだけの基礎力が上級者になるためには必要です。

全文表示すると下記の画像になります。英文を見たい場合には画像をクリックして下さい。

20歳前後でTOEIC LR試験で800点に到達している人達は、大学受験時にこのレベルの英文をずっと読み込んでいたからこそ、TOEIC800点に早期に到達出来ています。大学受験の難関英文と比べると、TOEIC LR試験の英文は平易で分かりやすいものですから。

 

TOEIC LR試験の参考書 不動の基礎力を築く3冊の英単語本

TOEIC LR試験で730点、800点を超えるに当たって必要になるのは何は無くとも英単語・語彙・ボキャブラリーです。TOEIC LR試験対策にいきなりとりかかる前に、知っている英単語・英語表現の数を増やしましょう。

 

TOEIC L&Rテスト出る語句1800+[音声DL付]
TOEIC LR試験で必要になる英単語を一通り学びます。現時点でTOEIC LR試験で600点未満の人向け。

入門英語長文問題精講 3訂版 と 大学入試問題集 関正生の英語長文ポラリス[1 標準レベル]の2冊を終えた方であれば、問題なく読み進められることでしょう。通常のTOEIC LR試験参考書とは異なり、登場人物が固定されていて、かつ物語が展開しているため、興味を持って読み進めることが出来ます。

短めの記事が250本。1日5本のペースで進めれば、2ヶ月弱で終わります。ただ、それだけだと定着していないので、最低2周はするようにしましょう。

TOEIC L&Rテスト出る語句1800+[音声DL付]はスマートフォンのアプリ(abceed)にも有りますので、隙間時間の復習用にアプリを活用下さい。

 

TOEIC(R)L&Rテスト 本番そのまま プラチナボキャブラリー

TOEIC LR試験と同じ形式の英文の中で必須英単語を学習していきます。Part1-Part7まで対応しているため、こちらの方がTOEIC L&Rテスト出る語句1800+[音声DL付]よりも本番に近い形式です。

現時点でTOEIC LR試験で700点未満の人向け。特にReading Partのリスニング音源を聴き込んで下さい。

 

TOEIC(R) TEST 速読速聴・英単語 STANDARD 1800 ver.2 (速読速聴・英単語シリーズ)

Z会の速読速聴シリーズ。記事数が124本と終わらせるのはとても大変。1日3記事進めても1ヶ月半です。ただ、後半のReading Partが難易度高めですので、最低2周しないと定着しません。

 

以上の3冊の英単語帳をTOEIC LR試験対策の基礎力育成として取り組んで下さい。TOEIC LR試験で小手先の対策をすれば50点から100点は上がりますが、それ以降は伸び悩みます。結局のところ、どれだけ多くの英単語・英語表現を知っているのか、どれだけ多くの英文を読み込んで聴き込んできたのかにTOEIC LR試験の点数は左右されます。

この3冊をやり込めばそれだけで人によってはTOEIC800点に到達できます。もし到達出来なくてもこの後に紹介する試験対策を本に着手すれば必ずTOEIC800点を突破できます。

ここで紹介した3冊をやりきって、確固たる基礎力を確立してください。ちなみに仕事をしながら英語学習をしている人の場合だと、この3冊をやりきるのに1年近くかかるかもしれません。それくらいの分量が有ります。

 

TOEIC LR試験の参考書 英文法の確認・総仕上げ

本格的にTOEIC公式本に入る前に、英文法の理解度を確認するためにPart5対策を行います。Part5の英文をきちんと品詞分解して読めるようになれば、残りのPart6、Part7の英文も問題なく読めるようになります。

下記のPart5対策本は本番試験の英文よりも、英文が長くなっています。本書の問題をTOEIC試験本番を意識して、1問20秒でまずは章ごとに解いていきましょう。

1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! 2 英語の筋トレで無理なくムダなく

1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! これなら続けられる英語の筋トレ

TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! シリーズの使い方について

以下、詳細な千本ノックの活用方法になります。

学習手順1. 制限時間を意識しながら問題を解く。

Part5対策では上記の2冊に着手下さい。重要な注意点を挙げると、本書はPart5の問題集ですが、解きっぱなしで終わってはいけません。それでは書籍に出ている英文に2~3回しか触れられません。

まずは問題集として本書を解きましょう。本番の試験を想定すると、1問20秒以内に解くことを意識して下さい。TOEIC700点前後の人でも「20秒以内」はかなり厳しいですが、最終的には「20秒以内」で解けるようになる必要があります。そうでないとReading Part最後のPart7まで問題を解き終えることが出来ませんので。

また1問毎に問題を解いて回答を確認するのではなく、TOEIC試験本番を想定して、1章毎、30問前後をまとめて解くのがお勧めです。

 

学習手順2. 答え合わせをする。問題をどうして間違えたのかを分析する。

解けなかった問題は必ず解説を読み、どうして解けなかったかを、しっかりと理解しましょう。そして問題を下記の4通りのどれか分類しましょう。

(4つの区分け)

区分け1. 正解になる道筋を論理的に理解しており、実際に正解に出来た。

区分け2. 正解になる道筋を論理的に説明できないが、正解した。

区分け3. 正解になる道筋を論理的に理解していたが、不正解を選んでしまった。

区分け4. 正解になる道筋を理解しておらず、不正解を選んでしまった。

この4分類で特に重視して取り組むべきは 「区分け2」と「区分け3」です。この2つの分類を確実に得点源に出来るように、解説を読み込みましょう。

「区分け4」はその後に着手しましょう。「区分け1」に関しても全く取り組む必要がないわけではなく、より早く確実に解けるようになるためにやり込む必要があります。

結局は全ての問題に取り組む必要がありますが、自分がどうして間違えたのかを上記4つの分類で分けて、不正解の原因を理解しましょう。

なお、千本ノックシリーズの解説はそれほど丁寧ではないため、初級者があの解説を読むと「上から目線」「説明不足」という感想を抱く人が多いようです。ただし、TOEIC600点以上(Reading Part300点以上)の中級者以上は問題なく理解できる解説ですので、理解できない場合は英文法に関する理解が不足していると自覚して、英文法の学習に戻って下さい。

 

学習手順3. 英文を暗記・暗唱する

TOEIC Part5問題集は解いて理解して終わりではありません。解いて終わらせる人が大多数であることを知って、私はかなり驚かされました。千本ノックシリーズの音源はaudiobook.jpからダウンロード出来るので、書籍内にある案内に従ってダウンロードしましょう。

ダウンロードしたリスニング音源を使用して定着学習を行って下さい。

定着学習における目安の回数は「1英文あたり、黙読10回、リスニング20回、音読10回」。これを2周です。すなわち「1英文あたり、黙読20回、リスニング40回、音読20回」もの回数をやり込む必要が有ります。

定着学習のさらなる詳細に関しては TOEIC600点未満の方々向け 座学学習・定着学習(黙読・リスニング・音読)の学習方法まとめ の内容を確認して下さい。

Part5を1問20秒以内で解けるようになるには「問題のパターンを瞬時に理解し、考える前に”自動的に”頭の中で解けるようになる」ことが必要です。将棋の棋士が盤面を見た瞬間に最適解が頭の中で浮かぶように、TOEIC受験者もPart5の問題を見た瞬間にこれが正解だと”直感”で理解できるようになる必要があるのです。

これが出来るようになるためには、1つの英文に100回以上触れる必要が有ります。なお、瞬発力が求められるのはListening Partでも同じで、特にPart2が該当します。そして、瞬時に自動的に理解できるようなってはじめて英会話も出来るようになります。

完全な余談ですが、「1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! これなら続けられる英語の筋トレ」の最初に公開されたリスニング音源はなんと「1ファイルで1時間半の長さ。300近い英文をまとめて1ファイルで読み上げる構成」になっていました。これでは全く英語学習に使用出来ないため、私自身がすぐに中村澄子先生にクレームを入れました。その後、旧版の仕様と同様に1英文毎に音源の分割がなされました。しかし、こういう音源ファイルであるにも関わらずアマゾンのレビューでは5つ星投稿がすでに多数されていたので、「多くの学習者は問題を解いて終わりで、英文の暗記作業まで着手しないのだな」と思いました。そういう勉強法だからいつまで経ってもTOEIC800点、900点に到達出来ないのですが…。

閑話休題。千本ノックシリーズは当面は2冊やり込んで、英文法の学習を仕上げて下さい。

 

TOEIC LR試験の参考書 公式問題集を丸暗記

英単語のインプット学習、英文法の仕上げが終わったら、次は公式問題集を使っての問題演習です。

公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 6

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 5

まずは1回分の試験を2時間、本番同様に時間を測って模擬試験を受験して下さい。試験が終わったら答え合わせです。そして、その後にこれまでの教材と同様に、Listening PartとReading Partの読み込みを行います。

全ての英文で黙読・リスニング・音読の学習を徹底的に行って下さい。2020年5月時点、この2冊の公式問題集のみ、Reading Partのリスニング音声が有ります。Reading PartもListening Partと同様に、リスニング音源を聴き込んで下さい。

なお、学習法はすでに紹介した下記の記事内容を確認下さい。

TOEIC600点未満の方々向け 座学学習・定着学習(黙読・リスニング・音読)の学習方法まとめ

4回分の模擬試験を全部やり込むには早くて4ヶ月、仕事をしている社会人であれば8-10ヶ月はかかる見込みです。地道に英語学習を続けて、4回分の模擬試験を丸暗記して下さい。4回分の模擬試験のやりこみが終わった時点で、少なくともTOEIC800点、そしてTOEIC850点を突破しているはずです。

突破していない場合には、英語学習法のやり方が悪い可能性が高いので、再度これまでに着手した教材を一通りやり直しましょう。

 

問題演習が足りない場合、TOEIC試験慣れしたい場合

まだ着手していないTOEIC公式問題集での学習を行いましょう。模擬試験だけをひたすら受験するのであれば、公式 TOEIC Listening & Reading 問題集 4 と それ以前の公式問題集を解きまくりましょう。

しかしながら、これら公式問題集においてはReading Partの音源がないため、読み込む教材としては向いていません。公式問題集では有りません、Reading Partの音源が付いている下記の問題集がお勧めです。

【音声DL】TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+

なお、TOEIC800点には通常公式問題集を3冊(6回分の模擬試験)をしっかりとやり込めば到達します。問題は解きっぱなしにせずに、模擬試験が終わったら必ず読み込んで・聴き込んで下さい。

 

TOEIC L&Rテスト 文法問題 でる1000問

Part5の問題演習が不足していると感じる場合には千本ノックシリーズに加えて、このでる1000に着手下さい。終わらせるのは非常に大変ですが、一冊やりきる頃には1問20秒以内でPart5問題を解けるようになっています。

 

語彙力、英単語・英語表現を増やすための副教材(スマートフォンアプリ対応教材)

これまでに学んだ英単語を総復習するのにお勧めの教材は下記です。

TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス (TOEIC TEST 特急シリーズ)

TOEIC L&R試験直前の1週間前くらいから学んだ英単語の復習を行うために使用するのがお勧めです。金のセンテンスにいきなり取り組んで英単語を覚えようとしても、覚えられないですし、情報が不足していているので、あくまで復習用として使用するのが良いです。公式問題集や他の参考書で学んだ英語表現をさらに定着させるために使用して下さい。

あと、私は金フレ(TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ)のように短めのフレーズの中で暗記していく学習法はあまり効果的ではないと考えています。あくまでTOEIC公式問題集を使用した上で、試験前の英単語の暗記漏れがないかどうかを確認用に使用してください。金フレだけを使用していても、到達出来るのはTOEIC700点前後ですので。

 

英単語の語源図鑑

学んだ英単語をさらに定着させるために語源本も使用しましょう。使用方法としては最初から全部律儀に例文まで暗記しようとすると十中八九挫折するので(私自身挫折しました)、まずは一通り読み通すことを重視して、とにかく一度読破することを目指しましょう。

あと、自分自身が見たこともない、TOEIC L&R試験におよそ出ないであろう英単語(公式問題集や金のセンテンスに出てこない英単語)は、TOEIC800点を目指す時点では全部無視しましょう。900点超えを狙うのであれば、全部覚えましょう。

なお、本書のリスニング音源は下記のスマートフォンアプリ、abceed上にあります。

TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス (TOEIC TEST 特急シリーズ) と 英単語の語源図鑑の2冊、またすでに紹介したTOEIC L&Rテスト出る語句1800+[音声DL付]はスマートフォンアプリ、abceedに対応しています。

abceedにこれら参考書はあるので、空き時間に教材を復習しましょう。また、他の参考書の多くにも対応しているので、自分が使っている参考書があるかどうか定期的に確認されると良いです。ただし、その参考書がabceed上で使いやすいかどうかはまた別の話ですので、利便性は逐一確認する必要が有ります。

スマートフォンで空き時間に教材の復習が出来るのは、かなり革新的なことです。空き時間が2分間あれば、それなりに勉強出来ます。2分間の隙間時間を有効に活用しましょう。

 

ニュース英語・時事英語で息抜きをしながら、総合力を高める。

TOEIC L&R試験の参考書ばっかりやっていて息が詰まる。もっと他の面白い英語記事を読み込みたいという人に一番お勧めしたいのが、ニュース英語・時事英語です。

お勧めなのはリスニング音源が付属している The Japan Times Alpha Online― 英語学習者のための英字新聞 です。なお有料サービスですので、利用する際には課金ください。

TOEIC L&R試験で600点以上の方であれば使用出来ます。ここで登場してくる英文が理解出来ない場合は、英文法の力が不足していることを意味しますので、英文法の学習をやり直しましょう。不定詞toによる未来表現、withの付帯表現、分詞構文によってどんどん情報を追加していく表現などTOEIC L&R試験より1段階難しい英語表現が頻繁に登場します。

TOEIC L&R試験と異なり、英文自体の内容が面白い英文です。時事問題についても詳しくなるのでお勧めです。

TOEIC L&R試験の参考書で学習を行っている時はそれほど多くの記事はこなせないでしょうから、全部の記事をこなすのではなく、1週間に1~2本の記事を読み通すくらいに軽めにやり込んでおきましょう。学びたい記事はTOEIC L&R試験に関連しているものを無理して選ぶこと無く、自分自身が読みたいと思った英文記事をやり込むのが長続きするコツです。

TOEIC LR試験で目標点を取るだけであれば、TOEIC LR試験の問題集をやり続けるのが最短距離ではあります。でも、それだけだと退屈だ、と思ってしまう方は時事・ニュース英語で英語学習を行いましょう。

そしてまた、TOEIC800点を超えた先にあるのは「英語で何を話すのか」という話の中身になります。話す内容を充実させるためにもニュース英語・時事英語はお勧めです。

 

少し周り道にはなりますが、TOEIC LR試験の先を見据えて英語学習をするのであれば、下記の Distinction 2000を使用して、TOEIC LR試験には登場しない学術的な英語も学ばれると良いです。

Distinction 2000

TOEIC LR試験で700点以上(Reading Part 350点以上)の方からお勧めです。

 

おわりに

今回の記事では、TOEIC860点、最高レベルであるAレベルに到達するための学習方法やメリットについてまとめました。たくさんの英語参考書を紹介していることから分かるように、このレベルの英語力に到達するには、長時間の英語学習が欠かせません。

参考までに、TOEIC800点台に到達するまでの必要学習時間を掲載しておきます。

  • 400点スタートの場合……約1,250時間の学習が必要
  • 600点スタートの場合……約750時間の学習が必要

現時点でTOEIC600点の人が800点に到達するためには「750〜1,000時間」英語学習に時間を割く必要があります。1日3時間の勉強をしても8ヶ月~12ヶ月はかかります。仕事をしながらであれば、1年間は英語学習に時間を割く必要があると考えて下さい。

TOEIC L&R試験で600点から800点に到達するための必要条件は「長時間勉強すること」です。私自身もなかなか800点の壁を超えることができず、700点台で停滞していた時期がありました。でも、ある時期に集中して長時間の英語学習を行うことで、800点の壁を突破することができたのです。

「座学1時間、リスニング学習2時間」という移動時間を拡張した英語学習を毎日行えるのであれば、現時点でTOEIC600点の人であれば、1年以内に800点に到達できることでしょう。時間をかければ必ずTOEIC LR試験で800点以上に到達できます。

 

この記事を書いた人

柴田 @HAL_J

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