TOEICリーディング問題の解説|Part5, Part6, Part7 各パート問題の攻略法

※この記事の執筆者はハルヨン代表のはるじぇーです。

前回の記事ではTOEICリスニング問題のコツと攻略方法について紹介しました。

今回の記事で紹介するのはReading Part問題、Part5, Part6, Part7の各パートの攻略方法についてです。

目次

TOEICリーディングセクション・パート5のポイント

TOEICのリーディングセクションはPart5からPart7の全100問を75分間で解きます。

リーディングセクションのスタートとなるPart5は30問から構成され、英文法の知識を問う、短文の穴埋め問題となっています。

文章中の空欄に入る最も適切な解答を4つの選択肢から選ぶという形式です。

Part5は下記画像のような問題です。

1問あたりの解答時間は目安として20-30秒。Part5の30問を10~15分を目安に解き終えるようにしましょう。

この速いペースで解いていかないと、Part7の問題を最後まで終わらせることが出来ません。

Part5では1分以上考えても分からない問題は飛ばすか、一番適切だと思うものをマークして次の問題に進んでしまいましょう。

Part5では悩みすぎないことがポイントです。

文法と語彙の力が試されているので、知識がなければ解けません。

問題のパターンは2つ「語彙問題」と「品詞問題」

Part5では文脈に依存するタイプの問題であるのかどうかを見極めることが必要です。

適切な英単語、英語表現を選択する「語彙問題」と言われるものです。

その問題が文脈に依存しないものであれば、穴埋めの周辺部だけを見れば解答することが可能です。こちらは「品詞問題」と言われています。

Part5の設問は「語彙問題」「品詞問題」 のこの2つに分類されます。

下の問題は典型的な文脈に依存する、つまり問題文をしっかり読まなくては解けない語彙問題です。

26. The Epsilon 3000 camera allows beginning photographers to enjoy professional-quality equipment, as it is ___ sophisticated yet inexpensive.

(A) gradually (B) technologically (C) annually (D) productively

ー引用:『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』p.92より

一方で下記の問題は空欄前後、“for an ___ in” の部分だけを見て解答することも可能です。

文型、品詞を意識することでこのように設問の一部だけを見て解答可能な設問を見極めることも可能になります。

こちらは品詞問題です。回答にはincreaseの派生語が並んでいます。

114. Yakubu Logistics will expand the warehouse loading area in preparation for an ___ in shipping activity.

(A) increased (B) increase (C) increases (D) increasingly

ー引用:『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』p.91より

Part5向けのTOEIC試験対策の参考書を2-3冊読み通して、例文を全部暗記すれば、そしてTOEIC800点以上の実力者であれば、この手の問題を10秒以内に解けるようになります。

将棋のプロ棋士が最善手を数秒で直感的に思い浮かぶように、TOEIC試験に熟達している人も答えを数秒で導けるようになります。

下記の千本ノックシリーズをまずは読破してみましょう。薄めの参考書であるため、1ヶ月もやれば1冊のやり込みが終わります。

(2021年6月発売)1日1分! TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック! パート5徹底攻略

Part5, Part6の対策が出来る千本ノックシリーズの詳細、効果的な使用方法については下記記事の内容を確認下さい。

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TOEICリーディングセクション・パート6のポイント

続くPart6は、4つのまとまりのある文章からそれぞれ4問ずつ出題されるため全16問。

やや長い文章の穴埋め問題。文章中の空欄に入るものとして最も適切な解答を4つの選択肢から選びます。

Part6の解答時間は目安として1問30秒程度です。4問で2分。2分で1つの英文を読み終えるようにしましょう。

Part5と同様に文脈に依存するタイプの問題(語彙問題)であるのかどうかを見極めることが大切です。適切な英単語・英語表現を選択する問題が問われます。Part6ではさらに「適切な意味の英文を選択する問題」も有ります。

攻略方法はPart5と同様ですが、文型・品詞に注目し時間をかけずに回答できる問題はスピーディーに進めましょう。

Part6では「全体を素早く読みながら、設問前後の箇所は精読する」というメリハリをつけた読み方が推奨されています。

The Fern Community Center is an entirely volunteer-run organization serving the Fern Lake community. (131) known among locals as “the Fern,” our center offers high-quality after-school care for local children of working parents. We also (132) educational programs for all ages in our buildings on Quentin Street. (133)

In addition, the community center offers several (134) events throughout the
year. The largest and most famous is our annual Fern Fair. All residents are invited to join us on April 12 this year on the Broad Street Pier to enjoy the area’s best food, crafts, and musical performances while savoring the cool spring breeze.

−引用:『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』p.93より

例えば、上の(132)の問題を解くためには上の2箇所のマーカーが引かれた部分を読む必要があります。

“our center offers high-quality after-school care for….”(私たちのセンターは高品質の放課後のケアを提供しています)

“We also ___ educational programs for …”(私たちは…に向けた教育プログラムも___ しています)」

2つの文章は“also”で繋がれているので、共通点があります。

“high-quality after-school care”と“educational programs”どちらも“our center”が提供しているものと考えることができますので、空欄部には“offer”と同義語の英単語が入ると考えることができます。

132. (A) participate (B) claim (C) enroll (D) host

ー引用:『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』p.93より

そこまで考えた上で選択肢を見てみると、(D)に「host(〜を主催する)」がありますね。

このhostは「offer(〜を提供する)」の言い換えです。TOEIC LR試験の選択肢にはこのような言い換え表現が頻繁に登場します。

このように文全体を読むことでより確信を持って正解にたどり着けるのです。

Part6と次に紹介するPart7の対策は公式問題集で行うのがお勧めです。

公式問題集の効果的な使用法については下記の記事内容を確認下さい。

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TOEICリーディングセクション・パート7のポイント

最後のPart7は長文読解形式の全54問。

メール、広告、新聞記事などのまとまりのある文章に対して2〜4問が出題されるので、4つの選択肢から最も適切な解答を選択します。

文章量が増えるため、高い読解力が求められるのが特徴です。

下記画像は設問196-200のトリプルパッセージです。2時間のTOEIC試験の最後にこの分量の英文を約5分で読み通す必要が有ります。

※上記画像はハルヨンのTOEIC860点突破クラスで使用したレッスンノートです。

TOEIC800点を超えたくらいからReading Partを最後まで終えられる人が出てきます。

ただし、TOEIC900点を超える人であっても、Reading Partの点数が低めの人は最後まで設問が終わらないことは珍しく有りません。難易度は高いです。

まずは知っている英単語・英語表現を増やす。

Part7では大量の英文を読み込む必要が有ります。脳が非常に疲れる作業をする必要が有ります。

この負担を減らすためにまずすべきことは、TOEIC LR試験に登場する英単語・英語表現に慣れることです。

そもそもの語彙力が足りない人(現時点でTOEIC800点未満の学習者)は、まず語彙力を増やすようにしましょう。

試験テクニックを有効に活用する前提条件は必須英単語を知っていることです。

また、十分な語彙力をすでに備えている場合は、TOEIC試験対策が無対策でもTOEIC800点を超えることが可能です。

大学入試時に難関校の英文を読んでいた受験生であれば、無対策でもTOEIC600点、700点を超えられます。

語彙力を増やすためにお勧めの参考書は下記の記事で紹介しています。

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長文問題では情報処理能力が求められる

Part7について特筆したいのが、文法力や語彙力といった英語の能力に加え、情報処理能力が求められるということです。

この能力は他のReading Partではそれほど重要ではありませんが、 Part7を解答するにあたっては非常に重要です。

短時間で大量の英文の情報を頭の中に保持しつつ、質問に答える作業には短期記憶、情報の取捨選択といった情報処理能力が必要不可欠です。脳のワーキングメモリに負荷がかかる課題と言えるでしょう。

Part7は長い文章を読まなくてはなりません。長文の文章問題の場合、ポイントに絞って読むという方も多いでしょうが、できるだけ文章全体を網羅的に読んでいくことがベターです。

Part7では1つの質問に答えるために文章の中に散りばめられた情報を選び取り、それらをもとに判断する必要があります。

読んでない部分があることはそれだけで誤まった選択肢を選ぶリスクになってしまうのです。

しかし闇雲に読み進めれば良いというわけではありません。

そもそも、長文を読んで質問に解答するためには「文章を読んで意味を理解する」+「設問に至るまで理解した情報を短期記憶として保持しておく」ことが必要です。

この後半の「設問に至るまで理解した情報を短期記憶として保持しておく」作業は無意識のうちに行われています。

そして短期記憶として保持できる情報量は個人差があります。

ですから、自分に合った解き進め方を把握しておくと有利です。

合理的な解き方は問題文を最初から最後まで一度通して読み、その問題文に対する設問を最初から順番に解いていくというものです。

このように解いていけば取りこぼしがなくなりますし、問題文の同じ箇所を複数回読むムダも省くことができます。

ですが、この解き方は文章の内容をすべて保持しておける人向きです。

一気に文章を読み、情報を保持することができない場合は情報を処理していくかたまりを小分けにしていくことをおすすめします。

パート7の長文問題の設問はほぼ、文章の最初の方の内容から後半の内容へと順番に設問が用意されています。

ですから、それぞれの設問に関係ある部分を読み終わったら、その都度対応している設問に答える、という方法をとることで、一度に処理する情報の量を格段に減らすことができます。

また、言い換え表現にどれだけ対応できるかも重要です。英語は言い換え表現を通じて情報を伝達していくため、前半部分で内容が分からなくても後半で拾えることがあるのです。

文章のつながりもより理解できるようになりますし、前半でよく分からなかった部分に書いてあったことと同じ情報が、他の部分により分かりやすい表現で出てくることもあります。言い換え表現に気をつけて読む癖をつけておきましょう。

それから「間違い探し型」に注意しましょう。

間違い探し型の問題とは、以下のような「設問の選択肢の中から文章に含まれていない情報を見つける問題」のことです。

178. What is NOT mentioned about Aswebo Toys?

(A) It sells products made by hand.
(B) It operates internationally.
(C) It will introduce a new electronic toy next year.
(D) It is a growing company.

ー引用:『TOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編』別冊『解答・解説』p.109より

ダブルパッセージ・トリプルパッセージは25分で終わらせる

Part7の大きな特徴として、設問に対する問題文の文章の数が1つとは限らないということが挙げられます。

文章が1つであればシングルパッセージ、2つであればダブルパッセージ、3つであればトリプルパッセージと呼びます。

そして、1つの長文によって構成された問題文(シングルパッセージ)には「はじめの方に出題されている問題文は、文章も短く簡単で、最後の方に出題されている文章は長く難しい」という傾向があります。

ですので、時間がない場合には後半にある問題文が比較的長いシングルパッセージの問題は飛ばして、より解きやすい問題へと向かう方がより効率的で多くの問題を解くことができるでしょう。

このように問題文が長いものは複雑で難しい問題であることが多いので、ここで悩みすぎず難しいと思ったら次へ向かいましょう

確実に言えることは、できるだけPart7に時間を残しておいたほうが良いということです。

多くの受験生がパート7で時間不足に苦しみます。 Part5・6では分からない問題で悩みすぎず、スピーディーに解答しPart7に進みましょう。

ダブルパッセージは2つ(5問×2=20問)、トリプルパッセージは3つ(5問×3=15問)。このラスボスを倒すために最低25分(5分×5つ)は確保しましょう。

パート7はパート5・6と異なり、文章中に答えが隠れているので時間があれば原理上解くことができます。

時間をかければ点数を取れる部分ですので、しっかり考えることができるよう60分程度時間を残せると良いでしょう。

TOEICリーディング試験とワーキングメモリ

part7のポイントでご紹介したように、TOEIC受験の際は情報処理能力がものを言います。そもそも私たちは外部からの情報すべてに対応できるわけではなく、必要な情報を瞬時に判断し選び取る必要があるのです。その際に必要となる注意機能には以下の4つがあります。

  1. 「持続的注意」長時間にわたって物事に注意を維持する
  2. 「選択的注意」いくつかの情報から必要なもののみを選ぶ
  3. 「分割的注意」2つ以上の対象や課題を並行して処理する
  4. 「転換的注意」関係のない情報の処理や不必要な行為を抑える。

そして人の脳内にはワーキングメモリと呼ばれる部分があり、これらの注意機能はワーキングメモリを基盤として作用します。

一時的に記憶していたことを必要な情報として取り出し、その情報を用いて何か考えるとき、ワーキングメモリが用いられるのです。

TOEIC試験は2時間に渡る長丁場。この時点で既に「持続的注意」が求められます。2時間という長時間に渡って注意力を維持し、集中し続けなければなりません。

またリーディングセクションでは、英文を読み進めながらどこに必要な情報があるのか探すために全体的に注意を配る「分配的注意」が求められます。

そして英文の中から必要な情報を選ぶため「選択的注意」が作用します。

英文と選択肢を交互に読み、照らし合わせて答えを導き出すこともありますよね。

また、リスニングセクションではリスニング音声だけに集中し、それ以外の情報・外界からの刺激(窓の外の鳥の鳴き声、隣の受験者の貧乏ゆすりなど)をシャットアウトする必要があります。ここで必要とされるのは「転換的注意」です。

こういった注意機能を意識して英語学習・TOEIC対策学習を継続することで、より集中した状態でのTOEIC試験受験が可能になるはずです。

具体的には、解答の中で見つけた「苦手な処理タスク」を意識して、改善していくのがベターではないでしょうか。

例えば、リスニングセクションにおいて、聞き漏らすまいとするあまり音声タスク(リスニング)に意識がいきすぎ、問題文を読みつつ問題に答える作業が疎かになってしまうケース(「転換的注意」がうまく働いていない)。

いかに意識を切り替えて、解答を効率的に解いていくのかが重要になってくるでしょう。

英語力UPだけでなく、情報処理能力を高めることもTOEIC試験対策の大事な要素です。

そして、集中して英語学習・試験対策したいみなさんにおすすめなのが、ガムを噛むこと。

生理学研究所の実験により、ガムを噛む事で脳が活性化することが科学的に解明されました。

TOEIC受験の際にガムを噛む事はできませんが、集中して英語学習したいときや模擬試験の際などにぜひガムの力を借りてみてくださいね。

また、TOEIC800点取得のためにより具体的な学習方法を下記記事にまとめました。ぜひ参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

ハルヨン代表 柴田 @HAL_J

日本にはほとんど全く存在しない「大人が英文法・英文読解を学び直せる場所」という学習方針を中心に据えて、

「TOEIC試験対策をいくらしても点数が伸びない初級者・中級者のための学習カリキュラム」

「Reading Part重視でTOEIC860点(A Level)に到達する。英会話・英作文も出来るようになる学習カリキュラム」

これら2つの学習カリキュラムを実現するレッスンをハルヨンでは提供しています。詳細はトップページをご確認下さい。

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