この記事では中学英語を復習するのにお勧めの英単語帳を3冊紹介しています。
また、その英単語帳をどのように使用すれば良いのかについての解説もしています。
英単語帳は大きく2つに分けられる。
英単語帳には2種類が有ります。
- いわゆる英単語帳
- 文脈の中で覚える英単語帳
それぞれについて紹介していきます。
1. いわゆる英単語帳
最初に紹介するタイプの英単語帳は英単語と日本語が対になっているいわゆる”英単語本”です。
短い英文の中に効率的に英単語を詰め込んでいる有名参考書であるDUO 3.0と同形式の英単語帳です。
実際のページは下記のように「例文」「登場する英単語」「和訳・解説」の3つです。
1冊の本の中にぎゅっと情報を詰め込まれています。
この英単語帳型参考書のメリットは「一覧性の高さ」と「掲載されている英単語数の多さ」です。
必須英単語を一通り浅く広く覚えてしまうのに向いています。
一方デメリットを挙げると、浅くしか学べないということです。
単語帳を読み込むだけで、英語表現が身につくかというと身につきません。英単語帳だけでは長めの英文を読むことで身につけられる長文読解の力、また長めの英文を聴くことで身につけられるリスニング能力を養えませんので。
また当然ながら、短い語句や短い例文だけだと、実際にその英文をどのように使うのかまで学べません。英単語帳をいくら読み込んでも、英会話・英作文の能力は上げられません。
例文で覚える中学英単語・熟語1800も英会話・英作文の能力を上げることを想定して制作されていません。
まとめるといわゆる英単語帳型の参考書は浅く広く学ぶのには最適です。
一方で、長文読解やリスニング能力の向上、英会話・英作文といった自ら発信するタイプの学習は想定していません。
そのため薄く広く以上の英語力を身に付けたい場合には、別の参考書で学ぶ必要が有ります。
2. 文脈の中で覚える英単語帳
もう1つのタイプは速読英単語シリーズに代表される英語を英文の中で実際に英文を読み込みながら覚えていくというものです。
このタイプの参考書の最大のメリットは、本文の中で登場する英文を丸暗記してしまえば、そのまま必要な場面で使用できるということです。つまり、英会話・英作文の能力も伸ばせるということです。
こういった英文をまとめて暗記してしまえば、英会話・英作文も出来るようになります。
デメリットとしては、暗記学習をするために最初に英文解釈をして、英文を正確に読める必要があるということです。
つまり、英文法の基礎が身についていない場合だと、本書は使いこなせいということです。
また、例文で覚える中学英単語・熟語1800のようにぎっしりと情報が詰まっていないので、英単語の網羅性は高くないです。
英文の中に全ての必須英単語を登場させられないため、英単語の暗記漏れが発生しています。
その対策として「英単語の意味紹介の箇所で多くの派生語を登場させる」、もしくは「途中の特集コーナーで英単語帳タイプの英単語一覧が掲載」といったことがされています。
ただし、網羅性や一覧性には課題がありますが、最終的に英会話・英作文ができるようになることを目指しているのであれば、速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3のように「英文の中で英単語を覚える英単語帳」を私は強くお勧めします。
この記事で書かれている教材や学習法に基づくレッスンを体験されたい方はリンク先ページにあるオンライン説明会/個別相談会の申し込みも検討下さい。
英単語帳をどう使い分けるか
2つのタイプの英単語帳にはそれぞれ良さがあるので、使い分け方法についてここから紹介していきます。
1. 英単語力が不足している初級者は最初に広く浅く学ぶ
中学英語を学び直す方はまずは浅く広く一通り英単語を学びましょう。
例文で覚える中学英単語・熟語1800…必須英単語を一通り薄く広く学ぶ
短い英文の中に効率的に英単語を詰め込んでいる有名参考書であるDUO 3.0と同形式の英単語帳です。本書で必須英単語をまずは一通り学習しましょう。
中3英語までの英文法の学習を終えている場合には、例文も問題なく読めるはずです。
なお、本書は完全にマスターするまで読み込む必要はありません。2-3周をできるだけ早く周回して、薄く広くで良いので必須英単語を一通りインプットしましょう。
(重要)英単語を浅く広く学ぶための学習方法
1日10個の英語表現を完璧に覚えていく、という学習方法は駄目な学習方法です。
学習方法としては1日に100~200の英単語を暗記して、短期間で3周させて一気に暗記する方法がお勧めです。
浅く広くの暗記を心がけましょう。
次に紹介する参考書でここで浅く学んだ英単語・英語表現を深く繰り返し定着させていきますので、浅く広くで良いです。
2. 英文の中で英単語を覚える英単語帳を読み込む
次に「英文の中で英単語を覚える英単語帳」で英単語のボキャブラリーを増やしましょう。
下記の2冊がお勧めです。この記事の後半で詳細に紹介しています。学習方法もそこで紹介します。
この2冊をやりきれば中学英語はマスター出来ます。
北米地域(アメリカ・カナダ)の生活に関する英文記事が多いです。
そのため、これから語学留学やワーキングホリデーで海外で生活をする人は本書を一通りやり込むのがお勧めです。
なおPart2は高校英語の範囲ですので、中学英語の復習ではPart1の80記事のみにまずは着手下さい。
速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3が大人の学び直しにお勧めなのに対して、こちらの速読英単語 中学版 改訂版は高校入試対策としてお勧めです。
Basic2400と比べるとより長文読解の内容になっています。
3. 仕上げに閲覧性の高い英単語帳で確認
速読速聴・英単語 Basic 2400 ver.3や速読英単語 中学版 改訂版の英語長文を読み込む中で覚えた英単語をさらに定着させるための復習用教材として、再び例文で覚える中学英単語・熟語1800に着手しましょう。
これまで読み込んだ英語教材で学んだ英単語・英語表現に漏れがないか確認していきましょう。
繰り返しの注意になりますが、「いわゆる英単語帳」型の参考書は、「2. 英文の中で英単語を覚える英単語帳を読み込む」型の参考書の学習で大量の英文を読み込んだ上での復習教材として利用しましょう。
例文で覚える中学英単語・熟語1800の教材単体では中学英語を習得することは出来ません。あくまで仕上げ・確認のための参考書として使用していきましょう。
学習方法としては1日に100~200の英単語を暗記して、短期間で3周させて一気に暗記する方法を再び実践しましょう。
まとめ 英単語帳の使用方法
このように
- 浅く広く英単語を暗記する
- 英文の中で繰り返し英単語に触れて暗記する
- 浅く広く英単語を暗記する
という強弱を付けた学習が効果的です。
この記事で書かれている教材や学習法に基づくレッスンを体験されたい方はリンク先ページにあるオンライン説明会/個別相談会の申し込みも検討下さい。
教材の使用方法 暗記・暗唱できるまで繰り返す
「英文の中で英単語を覚える英単語帳」 は、暗記・暗唱するまで徹底的に繰り返し学習を行います。
定着学習における目安の回数は「1英文あたり、黙読10回、リスニング20回、音読10回、暗唱5回」。
これを最低2周します。勉強当日と翌日の復習時にこの回数をこなしてください。
すなわち「1英文あたり、黙読20回、リスニング40回、音読20回、暗唱10回」もの回数をやり込む必要が有ります。これだけやり込めば、英語長文を暗唱することすら可能になります。
この膨大な回数をこなすため下記のAudipo、Repete Plusといったアプリを使用し、「区間再生」「再生速度の変更」機能を活用する必要が有ります。
また、より詳細な音読学習の方法や学習時間の確保の仕方については下記の記事内容を確認下さい。
中学英語の復習もそれなりに時間がかかります。
中学で学ぶ英文法の範囲だけに絞って学習をすれば、4週から10週で終わらせることが出来ます。でも、英単語・英語表現まで身につけようとしたらそれなりに時間がかかります。
それこそ中学生が3年間をかけて学ぶ内容ですから。そのため、ここで紹介した3冊の参考書を終えるには最低6ヶ月の期間は必要でしょう。
しかし、これら3冊をやりきれば、海外旅行に行ったり、英会話レッスンを受けるだけの基礎力が確実に身につきます。
特にBasic2400は海外生活を想定している教材ですので、海外で暮らす際に必要となる表現も最低限一通り学ぶことが出来ます。
さらに上級の高校英語を学ぶ場合にも、これだけの基礎力があれば躓くことなく学習を進めることが出来ます。
また、これら中学英語の復習だけでもTOEIC LR試験ではTOEIC350点~400点近くの水準に到達出来ます。
小手先の対策をすれば50点から100点は上がります。特にListening Partは小手先の対策で伸びます。
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