ワーホリは英語力がなくても大丈夫?現地に行けばなんとかなる?

(記事の執筆者)この記事の執筆者は日本にはほとんど全く存在しない「大人が英文法・英文読解を学び直せる場所」という学習方針を中心に据えているオンライン英語学習サービス、ハルヨン代表のはるじぇー @HAL_Jです。

目次

「7割くらいの留学生は英語が話せないまま帰ってきますよ。」

もしかして海外に行けば英語が身につけられると思っていますか?

留学エージェントやワーキングホリデーのエージェントはもしかしてそのような甘い言葉「海外にいけばなんとかなりますよ」、というようなことを言うかもしれません。

海外に住むだけで英語が話せるようになると思っている人へ
「7割くらいの留学生は英語が話せないまま帰ってきますよ。」

https://twitter.com/koalaenglish180/status/1385844551370219528

私がフィリピン留学で見ている範囲では実は7割でも少なく、8-9割の語学留学生はまともに英語を話せるようにはなっていませんでした。

最初は頑張って他の国籍の生徒と交流しようとするのですが、結局英語力が低すぎて日本人だけと交流して終わる人が大多数でした。

また、英語力が低いことで不当な扱いを受けている話もワーキングホリデーに関しては報じられています。

豪州「ワーキング・ホリデー」7割近くで最低賃金以下の報酬

(NHKのニュース 2020年1月27日) 

就労ビザがなくても外国に滞在して働くことができる「ワーキング・ホリデー」が日本で始まってからことしで40年。日本からの渡航者は対象が23の国と地域に広がるにつれて増え、年間およそ2万4000人にのぼっています。このうち半数近くを占めるオーストラリアでの就労状況について、渡航者の支援団体が経験者およそ200人に尋ねたところ、7割近くが最低賃金以下の報酬で働いたことがあり、このうち75%が雇い主への抗議などをせず泣き寝入りしていたことがわかりました。

(中略) 66%にあたる131人が最低賃金以下の報酬で働いたことがあり、このうち75%が「期間が決まっているので耐えられると思った」とか「仕事を失うことを恐れた」などとして雇い主への抗議などをせず泣き寝入りしていたことがわかりました。

また、雇用契約を結ぶ際契約書や同意書がなかったと回答した人が全体の39%、法律で義務づけられた給与明細を提供されたことがないと回答した人が28%にのぼるなど、日本からの渡航者が厳しい労働環境に置かれている実態が浮き彫りになりました。

⇒こういった不当な扱いを受ける背景には「英語力が低すぎて契約書の内容を確認できない」という事情が有ります。

ワーキングホリデー層は英語力が低い傾向が有る

海外で生活を送るための手段として人気の制度に、ワーキングホリデー(以下ワーホリ)が挙げられます。

ワーホリには18歳〜30歳までという年齢制限がありますが、若いうちに海外での暮らしを経験したり、語学力を伸ばしたりするために、毎年多くの人たちがワーホリを行なっています。

しかし悲しいことに、ワーキングホリデー協会という、ワーホリに関するデータを調査している団体から「ワーホリで海外に行く日本人の英語力が著しく低い」という実態が発表されました。

では「低い英語力」でも、ワーホリを満喫できるのでしょうか。

結論をお伝えすると、最低限の英語力(TOEIC600点以上)を身につけていなければワーホリを満喫できないことはもちろん、現地で満足に生活していくことすらできません

また、語学力の低さが原因で犯罪に巻き込まれる事例も珍しく有りません。

当記事では、残念なワーホリにならないために必要な英語力の基準と、そのレベルに到達するための方法についてお話します。

ワーホリを検討中の方は、この記事で英語力を高める方法を理解し、後悔のないワーホリ生活を送ってください。

英語が伝わらず苦労したという人は全体の83%

ワーキングホリデー協会出典
出典:ワーキングホリデー協会

ワーホリをした人を対象にしたアンケートでは、現地に行ってから「英語が伝わらず、苦労した」と回答した人が実に83%もいます。

ワーホリ経験者の中には、英語ができなかったことが原因で「働きたい場所で働けなかった」「友人があまりできなかった」と後悔する人が多くいるのです。

このことから充実したワーホリにするためには、事前に十分な英語力を習得しておく必要があるといえるでしょう。

なんと26%の人がアルファベットすら理解していない。低すぎるワーホリ参加者の英語力

実際にワーホリに参加する人は、どの程度の英語力で現地に向かうのでしょうか?

以下のグラフをご覧ください。

alphabet
出典:ワーキングホリデー協会

なんとワーホリ参加者の26%もの人が「アルファベットを理解していない」と回答しています。中学1年生に満たない英語力でワーキングホリデーに行っているのです。

さらに細かいデータを紹介します。

  • アルファベットが全ていえる 74%
  • be動詞を使った文章が作れる 73% ※中学1年生レベル
  • 簡単な自己紹介ができる 77%
  • 関係代名詞などを使った文章を作れる 44% ※中学3年生レベル
  • 英語で道を聞ける、教えられる 39%
  • 外国人と問題なく意思疎通できる 13% ※TOEIC600点、英検2級レベル
  • 英語の新聞を問題なく読める 1% ※TOEIC800点、英検準1級レベル
  • 洋画を字幕なしで理解できる 2%

海外で不自由なく生活するためには、外国人と問題なくコミュニケーションが取れる程度の英語力が必要です。

しかし、多くの人がその基準よりもかなり低い英語力でワーホリを行なっていることがわかります。

海外で生活をする最低ラインの英語力を「英語で道が聞ける」こととすると、61%もの人がその水準にすら達成せずに、ワーホリをスタートさせていることになります

さらに「外国人と意思疎通ができる」に至っては87%の人が到達していません。現地での生活では身振り手振りでやり過ごしていたり、日本人とだけ交流している生活が想像出来ます。

この調査の結果から、ワーホリ中に英語が通じずに困った経験をしている人が多い理由は、そもそも英語力が不足している状態で現地に行っていることが原因だと思われます。

アルファベットの理解が怪しい人へ

アルファベットが怪しい人は中1英語の参考書から学び直しましょう。

本当の初級者の場合、pとq、bとdの識別が出来ないことも有ります。私は過去に成人した方で複数例、そういうアルファベットが怪しい方向けの学習指導を行った経験が有ります。

そういう方は見栄を張っても仕方がないので、アルファベットの書き取りから学びなおしましょう。

下記は中学1年生向けの参考書の冒頭のページです。

上記の画像は下記の中1英語をひとつひとつわかりやすく。改訂版のものです。まずはここから学び直しましょう。

ワーホリ前に到達しておくべき英語力の基準

事前に到達しておきたい目標1. 高校英文法までの習得

英語で英文法を学ぶのは極めて難しいです。日本国内で高校英文法までを浅くでも良いので一通り習得しておくべきです。

例えば、下記は中学2年生水準のやさしい英文法の説明になりますが、理解できますか。

“Gerunds”は動名詞、“Infinitive”は不定詞です。日本語だと一瞬で分かりますが、英語で英文法を説明されると厳しいですね。

他にも「現在完了形」「受動態」「未来時制」「自動詞と他動詞」などを英語で説明されても、大多数は理解出来ません。上級者になってやっと理解出来ます。

さらに残念な話をすると、日本の英文法参考書の方がはるかに質が高いので、苦労して英語で英文法を学ぶのは時間と労力の割にリターンが極めて少ない学習であると言えます。

実際、 “Gerunds”は動名詞、“Infinitive”は不定詞といった専門用語は語学学校の中でしか使いません。日常生活では全く使用しない言葉ですし、TOEIC LR試験や英検にも出題されることは有りません。

高校で学ぶ英文法の知識を一通り身につけた平均的な大学生の英語力がTOEIC450点。英検では準2級。まずはこの水準にワーキングホリデーに出発する前に到達することを初級者は目指しましょう。

事前準備の期間が短く、この目標に到達するのが難しい場合には、ワーキングホリデーを開始する時期を再検討した方が良いかもしれません。

最低限この水準に到達していないと現地で本当に苦労することになりますので。

事前に到達しておきたい目標2. TOEIC600点、英検2級

充実したワーホリ生活を送るためには、最低でも「英語で道を聞けるくらいの英語力」が必要です。

それ以下の英語力では、外国人の友人が作れなかったり、仕事先を見つけられなかったりと、生活していく上で弊害が多くあると考えられます。

ワーホリで海外に訪れたのにもかかわらず、日本人とばかり過ごしていては、英語学習の機会が少なくなってしまいます。

ワーホリに行く方の多くは、英語力の向上を目的としていると思いますが、英語を話す環境に身を置かなければなかなか伸ばすことはできません。

そのような状態では、貴重なワーホリの時間を無駄にしてしまうことも多いでしょう。

そのためまずは「英語で道を聞けて、案内もできる」くらいの英語力を目指してください。

この水準をTOEIC試験で表すと、TOEIC600点相当の英語力です。英検だと2級水準です。

これらのレベルまで到達すると、英語で簡単なコミュニケーションを取れるようになるので、日本人以外の友人も作りやすくなるでしょう。

そうなると英語を話す機会がどんどん増えていくので、加速度的に英語力を伸ばしていけるはずです。

そもそもTOEIC600点に到達していない人は、高校までの英語の基礎が身についていません。

そのような状態で英語圏での生活を満喫するのは難しいでしょう。

ワーホリ中に英語ができなくて後悔しないためにも、まずはTOEIC600点の取得を目指して英語を勉強するのが合理的な選択だと思います。

TOEIC600点、英検2級は履歴書にも書ける資格

TOEIC600点、英検2級は履歴書に書いて評価される点数でも有ります。

特に社会人の場合だとTOEIC600点は評価される資格です。

「ワーキングホリデーは遊んできただけ」と企業の人達が考えるのは、1~2年も海外にいたにも関わらず、仕事で必要になる最低限の英語力(TOEIC600点)に到達していない人たちが大多数であるためです。

ワーキングホリデーが終わって帰国してから英語を使った仕事をしたいと考えている場合、あらかじめTOEIC600点を取得しておけば、海外現地で「TOEICの試験勉強をしなくちゃ…」と焦る必要も無くなります。

また、TOEIC600点まで到達している人であれば、さらに高いレベルであるTOEIC700点、TOEIC800点までワーキングホリデーの生活中に伸ばすことが出来ます。

下記の記事にTOEIC600点に到達するための学習方法が有りますので、参考にしてください。

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ワーホリ中に英語力を伸ばせるのか?

英語力を伸ばすことを目的に、ワーホリを検討している方も多いことだと思いますが、英語の基礎が十分に固まっていない状態(TOEIC600点以下)で現地に行っても、なかなか英語力は伸ばせません。

なぜならTOEIC600点以下の人は、英語の基礎学習に割く時間が圧倒的に足りておらず、それでは効率的なアウトプットができないからです。

TOEIC LR試験と英会話能力の関係

ここで参考までに、TOEICの点数と英語力の相関を簡単に紹介します。

TOEIC200点レベル……中学英語がほとんど身についていないので、短時間の自己紹介すら難しい。名前くらいしか言えない。

TOEIC350点未満のレベル……中学英語を少しずつ習得してきているが、複雑な文法になると理解が追いつかない。英語を話す時でも、うまく話せなくてついつい日本語が口から出てくる。

TOEIC350点~450点未満のレベル……中学英語はほとんど漏れなく理解できているレベル。高校英文法も浅く広く理解できている。英会話は自己紹介くらいならスムーズにできる。ただし、英会話はまだ英単語を繋げて話すのがやっと。

TOEIC450点~600点未満のレベル……高校までの英文法や単語はほとんど習得できているが、まだ漏れがある。少しずつ長文を読んだり聞けるようになってくる。英会話は文章で話すことがゆっくりならできる。

TOEIC600点以上のレベル……高校英語を漏れなく理解している。簡単な日常会話ができるようになる基礎力がある。

上記からわかるように、英語で円滑なコミュニケーションを取るための土台作りとして、出来ればTOEIC600点レベル、最低でもTOEIC450点の英語力を身につけておくことを強くお勧めします。

TOEIC600点に到達していなくても、ワーホリ先で英文法や単語の学習をしながら、それと並行してアウトプット(英会話)の機会をたくさん設ければ良いのでは? と思う方もいるかもしれませんが、慣れない海外の地で生活をしながら継続的に英語学習を行うのは、簡単なことではないと思います。

そもそも英語で十分にコミュニケーションが取れなければ、現地で仕事を見つけることすら困難です。

意気揚々とワーホリに挑戦したはいいものの、英語力が低すぎて日本食レストラン(通称ジャパレス)でしか働けずに、仕事でもプライベートでもかかわるのは日本人ばかりという人も多くいます。

遠回りに感じるかもしれませんが、ワーホリ前には英語学習のみに集中して、最低限の基礎を身につけておいたほうが、遥かに効率よく英語力を伸ばせるでしょう。

基礎が十分な人であれば話は変わってきます。

TOEIC600点以上で基礎が身についている状態であれば、ワーホリ中にたくさん英語を使うことにより、英語でのコミュニケーション能力が向上するはずです。

このレベルまで到達している人は、英語力をさらに伸ばすためにワーホリを検討しても良いかもしれません。

まとめると、

・TOEIC600点未満の人は、ワーホリをする前に高校レベルの英語を身につける

・TOEIC600点以上の人はワーホリに挑戦し、英語をブラッシュアップする

という選択をおすすめします。

TOEIC600点到達までに必要な学習時間

【TOEIC LR試験 100点を上げる勉強時間の目安】
200点から300点 ⇒ 300〜400時間 ※英語力ゼロの状態から開始する場合、さらに時間がかかります。
300点から400点 ⇒ 300〜400時間 ※345点以下の方はさらに時間がかかる可能性有り。
400点から500点 ⇒ 250〜300時間
500点から600点 ⇒ 250〜300時間
600点から700点 ⇒ 250〜300時間
700点から800点 ⇒ 500〜600時間
800点から900点 ⇒ 500〜600時間

上記がTOEIC LR試験で100点得点を上げるのに必要な時間です。

現時点でTOEIC350点の人(中学3年~高校1年水準の英語力の人)がTOEIC600点に到達するのに必要な時間は800時間~1,000時間です。1日3時間の学習をした場合、8ヶ月~約1年は必要です。

ワーキングホリデー開始の1年前には英語学習を開始する必要が有ります。

学習時間に関して1つ注意する必要が有ります。

専門家の指導がなく独学で学習計画を立てた場合、だいたい迷走しますので、その場合にはここで書かれている時間の1.5~2倍はかかる可能性が有ります。

回り道をしたくない方、時間を無駄にしたくない方は早めに専門家の指導を受けられた方が良いです。

この記事を書いた人

ハルヨン代表 柴田 @HAL_J

日本にはほとんど全く存在しない「大人が英文法・英文読解を学び直せる場所」という学習方針を中心に据えて、

「TOEIC試験対策をいくらしても点数が伸びない初級者・中級者のための学習カリキュラム」

「Reading Part重視でTOEIC860点(A Level)に到達する。英会話・英作文も出来るようになる学習カリキュラム」

これら2つの学習カリキュラムを実現するレッスンをハルヨンでは提供しています。詳細はトップページをご確認下さい。

さらに詳しい情報に関して

この学習記事はハルヨンでのレッスンを土台にして作成しています。

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この記事を書いた人

はるじぇー (株)ハルヨン 代表取締役

英語学習に関する有益な情報を発信しています。

得意分野は
「中学・高校英文法の学び直し」
「英会話に繋げるTOEIC L&R試験の勉強法」
です。

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