半年コースの受講料が約120万円に達する英語コーチングサービス「PROGRIT」。
このPROGRIT(プログリット)の広告では、令和ロマン・高比良くるまさんの英語学習成果として、
VERSANT 17点 (中学3年生レベル)→ 45点(半年で高校3年生レベル)
という数字が大きく紹介されています。
一見すると、6ヶ月でVERSANT 28点アップという伸びはすごいように思えますが、この広告にはかなり気になる点があります。
きっかけ: くるまさんは初歩的な英単語でも発音の誤りがあった
最初にくるまさんの英語学習にきっかけを持ったのは、初歩的な英単語の発音を間違えていたことがきっかけでした。
VERSANT試験には発音も評価の基準に含まれています。
それにも関わらず、プログリットの広告動画冒頭で honest の発音を「オーネスト」と誤って発音しており、ギョッとさせられました。正しい発音は /ˈɑː.nɪst/ で、カタカナで表記すると アーネストゥッ になります。

「くるまさん、実は英語力が全然伸びていないのでは?」という疑惑をこの記事を書いている私は抱きました。
そのすぐ後に出てくる most /moʊst/ の発音も間違っていて、「モースト」と言う典型的な日本人のカタカナ英語で発音していました。
くるまさんはプログリットでは初歩的な母音の発音について学ばなかったのでしょうか。
また、実際の動画音声では “I most respect” と話しているにも関わらず、字幕英語では文法的に正しい英文 “I respect the most”と、間違った英文法が訂正されていました。

プログリットを半年受講することで、2年4ヶ月の留学に相当するくらいに成長できたと広告には有りましたが、少なくとも発音と英文法についてはそれだけの進歩は見られませんでした。
そして、まともな発音矯正レッスンを受講していたら、こんなにも初級レベルの英単語(honest, most)の発音を間違えることはないのですが。
参考Short動画: 発音矯正レッスン – バックワイズで最も人気があるレッスン
バックワイズでは、英会話レッスンを繰り返すだけではなく、日本人が苦手とする英語の発音を一つひとつ学ぶ発音矯正レッスンを行っています。
大学受験を通じて英文法や英単語を学んできた人でも、英語の発音を体系的に学んだ経験がない人は珍しくありません。英単語の意味や英文法を知っていることと、その英語を正しく発音し、英会話で使えることは別の能力です。
実際にバックワイズに留学したJuriさんも、英検2級相当の基礎英語力がありましたが、それまで発音を本格的に学んだ経験はほとんどありませんでした。そこで留学中は、英会話だけを繰り返すのではなく、発音矯正レッスンで英語の音そのものから学び直しました。
発音は「自分で勉強しておいてください」で済ませるのではなく、先生が実際の発音を聞き、間違っている音をその場で指摘して修正することにレッスンの価値があります。
バックワイズの発音矯正レッスンについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
▶ 関連記事:バックワイズの発音矯正レッスン

また、受験英語を学んできたJuriさんが、実際にフィリピン留学で英会話・発音を学んだ体験談はこちらです。
▶ 関連記事:「もっと早くフィリピン留学をしていれば良かった」|受験英語では学べなかった英会話と、初めて学んだ発音

VERSANT 17点というスタートは元慶應生として極めて不自然
ここからプログリットの広告に対する疑問点を記していきます。

VERSANTはスピーキング能力のみを測定する試験です。そして17点だと英検3級~英検準2級のレベルです。
くるまさんは本郷高校を経て一浪後に慶應義塾大学文学部へ進学しています。
もちろん大学受験の英語とスピーキング能力は別物です。
それでも慶應大学に合格した人がVERSANT17点(英検3級レベル、中学3年生レベル)からスタートするのはかなり珍しいケースです。
VERSANT17点は慶応大学に入学できた人としてはありえないくらいに低いスコアです。
Pearsonが公表しているVERSANT受験者分析レポートでは、「早稲田・慶応受験者」の平均スコアは56.6点とされています。このスコアは英検準1級相当の英語力です。
ただし、これは早慶の全学生を対象とした調査ではなく、VERSANT受験者の集計である点には注意が必要です。
しかし、それを差し引いても”VERSANT17点スタート”というスコアは、早稲田・慶応の受験生達の平均から大きく離れています。
繰り返しますが、慶応大学に入学した人としてはありえないくらいに低い点数が17点です。
参考記事: 令和ロマンのくるまさんと同ランクの大学を卒業した方の学習体験談。
このランクの大学に入学している場合、通常はTOEIC600-700点、英検2級-準1級レベルから学習を開始します。VERSANT換算だと40-60点開始。

最初のスコアがVERSANT 17点だから成り立つプログリットの広告

元慶応大学、しかも高い英語力が入試で求められる文学部に入学したくるまさんが英検3級相当、中学3年生レベルのVERSANT 17点からスタートというのはかなりの違和感を覚えます。
そのため「最初のVERSANT試験を無対策で受験した」「最も低かった結果を採用した」などの可能性も考えられます。もちろん、そのようなことが行われたという証拠はありませんが。
もしVERSANT 30点スタート、40点スタートだと考えると…
そして、この17点という低い点数をスタート地点にしているからこそ、今回のVERSANTで大幅点数アップが成り立っているとも言えます。
30点スタートの場合
広告では「17→45点」という伸び幅が強調されていますが、もし仮に学習開始時点が30点だった場合、「30→45」は同じ成果でも受ける印象は大きく変わります。
もし30点スタートだったとしたらどうでしょうか。
VERSANT 30-39点は英検準2級相当、高校1-2年生の英語力です。決して高いスコアでは有りません。
この場合だと、半年で15点しか上がっていないことにあります。
40点スタートの倍
もし40点スタートだったとしたらどうでしょうか。
VERSANT 40-49点は英検2級程度で、高校3年生、平均的な大学生を少し上回るくらいの英語力です。もちろん慶応大学に入学するだけの英語力があるのであれば簡単に超えられるスコアです。
そして、VERSANT 40点スタートの場合だと、半年間でわずか5点しか上がっていないと考えられます。
このようにスタート地点のVERSANTスコアによって、令和ロマン・くるまさんのプログリットでの半年間の学習成果に対する印象は大きく変わります。
VERSANT 45点でも早慶平均には届かない
そして広告では45点到達が成功例として紹介されています。
VERSANT 40-49点は英検2級程度です。慶応大学に入学するだけの英語力があるのであれば簡単に超えられるスコアです。
早慶学生の平均が約56点であることを考えると、45点は依然として平均以下です。
17点スタートだから広告が成り立つ
もしくるまさんがVERSANT40点開始だったら、半年で5点アップにしかならないので、広告として成り立たないです。
だからこそ、くるまさんが本当に17点だったかの事実確認が重要です。
参考記事: 格闘家よしきまるさん。最初の基準値を”英語力ゼロ”としていたが、実態はそうでなかった。

高額英語コーチングのプログリット、費用は半年で約119万円
PROGRITの公式料金では、
- 2か月:457,600円
- 3か月:632,500円
- 6か月:1,190,200円(税込・入会金込み)
となっています。
半年コースは100万円を超える高額なサービスです。
そのため、「半年・約119万円で17点から45点になった」という費用対効果まで含めて判断する必要があります。
ただ、ここまで述べてきたように元慶応のくるまさんが17点スタートというのはかなり疑問が残る点数です。
もしくるまさんが慶応大学に入学できる本来の実力を備えていれば、VERSANT40-50点を最初から取れていた可能性も十分に有ります。
この場合、プログリットの6ヶ月の受講では英語力はそれほど伸びず、大学受験時の英語力にまで戻っただけと言えます。
また、発音に関しては、くるまさんは初歩的な英単語の発音すら正しく発音出来ていなかったです。プログリットでは発音について学ぶことが出来ないことが動画から分かります。
レッスンをしない英語コーチングは、生成AI時代に何を提供するのか
さらに2026年現在、高額な英語コーチングサービスについて考える際には、生成AIの存在も無視できなくなっています。
現在はChatGPTなどの生成AIに英語教材を読み込ませれば、分からない英単語・英語表現だけでなく、英文法や英文構造についても詳しく解説してもらえます。分からなければ、理解できるまで何度でも質問できます。
もちろん、生成AIだけで英語学習が完結するわけではありません。
特に英語初級者の場合、「自分が何を分かっていないのか」が分からず、生成AIに何を質問すればいいのか判断できないことがあります。また、生成AIが間違った説明をした場合に、その誤りを見抜けないという問題もあります。
だからこそ、人間の先生から英語を学ぶ価値があります。
先生であれば、生徒の英語力を見て学習カリキュラムを作り、英文法や発音を直接教え、間違っていればその場で修正できます。
一方、PROGRITは基本的に英語そのものを教えるレッスンを提供するサービスではなく、学習計画や学習管理を中心とした英語コーチングサービスです。
生成AIが英単語・英文法・英文構造まで詳しく解説してくれる現在、英語そのものを教えるレッスンをしないサービスに半年約120万円を支払うのであれば、「生成AIでは得られない何を提供してくれるのか」まで比較する必要があるでしょう。
少なくとも、今回のくるまさんの広告動画を見る限りでは、半年間受講した後にも honest や most といった初歩的な英単語の発音に誤りが残っています。
生成AI時代には、「学習を管理してくれるか」だけではなく、実際に先生が英語を教えてくれるのか、そして自分では気づけない弱点を発見して修正してくれるのかも、英語学習サービスを選ぶ重要な基準になっています。
▶ 関連記事:TOEIC学習は生成AIを使わないと非効率すぎる時代に|金フレ・公式問題集・英語絵本をAIで使い倒す勉強法

高額な英語コーチングを申し込む前に、学習方法を比較したい方へ
英語学習では、「毎日何時間勉強するか」を管理してもらうだけでなく、自分に何が足りないのかを確認し、何を、どの順番で学ぶのかが重要です。
資格学習だけで終わらない、実際に使える英語を学ぶオンライン英語学習塾「ハルヨン」では、中学・高校英文法、英文読解、発音などを日本人教師が授業で教え、学んだ英語を音読・暗唱やフィリピン人教師との英会話で実際に使えるところまで学習します。
単に学習時間を管理するのではなく、現在の英語力と目標に合わせて、先生が「何を、どの順番で、どこまで学ぶのか」を設計し、授業で直接教えます。
「PROGRITなどの英語コーチングと比較している」「100万円以上の英語コーチングを申し込む前に、自分に合った学習方法を知りたい」という方は、LINEまたはオンライン個別説明会からご相談ください。
▶ LINEで英語学習について相談する
▶ オンライン個別説明会に申し込む
参考: プログリットのカウンセリングを受けた方の投稿 – 契約を絶対しない理由

プログリットというサービスのカウンセリングを受けてみた。結果、契約は絶対にしない。理由をまとめる。
前提:私の英語力
- TOEIC 900点以上
- 海外本社や他地域の同僚と、メール・オンラインミーティングで日常的に英語を使用
- 四半期に1回程度、海外出張でアテンド
- 留学経験なし
- フィリピン人とのオンライン英会話を3〜4年継続
カウンセリングを受けた理由
テーマが決まっているビジネストークはできるが、雑談になると単語を聞き取れなかったり、とっさに英語が出てこないことがある。その改善を期待して話を聞いてみた。
理由1:カウンセリングに不信感
カウンセラーと名乗る人が担当だったが、自身の英語力や実績についての説明はなし。
いきなりテストを受けさせられたものの、十分なフィードバックもないまま話が進んだ。
テスト内容は、英語を聞いて日本語で要約したり、英単語を発音して日本語で意味を答えたりする、日本語ベースのものだった。
この時点でサービス内容を聞く前に受講意欲がなくなった。英語が苦手な人向けの手法なのかもしれないが、不愉快さの方が先に立ち、担当者の第一印象だけで契約しないと判断した。
理由2:シャドーイング指導に疑問
メインの売りは、毎日シャドーイングを録音し、添削を受けること。
以前、関連サービスの「シャドテン」を無料体験したことがあるが、フィードバックは日本語で、単語の抜け落ちを指摘する程度。発音に関する指摘はなかった。
これを続けるだけで、リスニングやスピーキングが伸びるとは思えなかった。
理由3:学習方法に疑問
その他のアプリも、日本語⇔英語をベースにした学習が中心で、まず日本語を英語に訳すことを目指す内容だった。
日本語で考え、それを英語に訳す学習で、なぜ英会話力が向上するのかという説明はなかった。
総合的な感想
英語をこれから勉強する人や、TOEICの点数を上げたい人向けのサービスだと感じた。
普段から英語を使っている人なら、ネイティブとの英会話や語彙力の強化、多読の方が効率的だと思う。
英語学習は究極のマーケティングだと実感したが、このサービスのマーケティングは自分には刺さらなかった。
ちなみに、英会話レッスンはサービスに含まれておらず、週1回の日本人カウンセラーとの日本語での面談のみ。カウンセラーの英語力は不明。
料金は3か月で63万円。
まとめ: 広告は「見せ方」に注意

今回の広告から感じられた違和感は以下になります。
- 元慶應生という高学歴ブランドにも関わらず、低すぎる17点(中学3年レベル)というスタート地点
- 最中到達地点の45点が元慶応大学の学歴から判断するとかなりイマイチな結果
- 2年4ヶ月間の海外留学と同じくらいに成長できたと言っているにも関わらず、初歩的な発音すら改善されていない。
- このような違和感を覚える広告にも関わらず、プログリットの受講費用は6ヶ月で約120万円と非常に高額。
プログリットはなぜここまで胡散臭く思える広告を出しているのだろうかと思ったので、その違和感を今回記事としてまとめました。
参考画像: 明らかにそりゃ誇大広告だろと突っ込みたくなるプログリットの過去の広告


参考記事: プログリットは過去にもおよそ信じがたいような成功事例を紹介していたので、今回のくるまさんの”成功例”に関しても眉に唾をつける必要が有ります。

英語コーチングを検討している方へ
英語学習で重要なのは、学習時間を管理してもらうことだけではありません。現在の英語力を把握したうえで、自分に必要な学習内容を正しい順番で学び、実際に英語力を伸ばすことが重要です。
ハルヨンでは、一人ひとりの英語力と目標に合わせて、先生が「何を、どの順番で、どこまで学ぶのか」を設計します。
中学・高校英文法、英文読解、発音などを日本人教師の授業で理解し、理解した英文を繰り返し音読・暗唱します。さらにフィリピン人教師とのマンツーマンレッスンで、学んだ英語を実際に使います。
TOEIC L&R試験や英検の点数を伸ばすことも目標にしますが、資格取得だけで終わらず、読める・聞ける・話せる・書ける、実際に使える英語力を身につけることを目指しています。
「PROGRITなどの英語コーチングと比較している」「100万円以上のサービスを契約する前に、他の学習方法も知りたい」「今の英語力なら何から勉強すればいいのか知りたい」という方は、LINEまたはオンライン個別説明会からご相談ください。
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