仮想通貨やフィンテックといった分野で役に立つブロックチェーンを扱える人は少ないです。技術が普及していないこともあり、ブロックチェーンエンジニアになるハードルは高いこと。
ですがプログラミングスクールや書籍を活用することで、効率的にブロックチェーンを習得できます。ブロックチェーンのスキルを身につければ転職して収入を増やすことも可能です。
ブロックチェーンエンジニアになるための勉強法を知っておきましょう。
ブロックチェーンについて
仮想通貨の取引データをブロックが連続するように保存する技術をブロックチェーンと呼びます。1つ1つの取引データをトランザクションと言い、トランザクションをまとめたものがブロックです。
ブロックチェーンの特徴は中央に情報が集まるのではなく、分散してデータを管理すること。ビットコインを利用する人であれば、各ユーザーの端末にデータが保存されるのです。
管理する機関が必要ないからコストが低くなり、障害に強いのがブロックチェーンのメリット。データが複数の端末に保存されているため、リアルタイムで更新できないデメリットもあります。
あまり普及していない技術であり、実社会でブロックチェーンを活用するにはハードルが高いです。既存のキャッシュレス決済と同様に仮想通貨を利用するには時間がかかります。
ブロックチェーンエンジニアは不足している
ブロックチェーンにはP2P技術が活用されて分散ネットワークが構築されている特徴があります。海外に比べて日本ではP2Pを扱えるエンジニアが少なく、ブロックチェーンエンジニアはあまりいません。
過去にP2Pで著作権侵害など問題があり、個人や企業がP2Pに消極的であったことが理由。特に大企業ではグレーゾーンを嫌う傾向があり、P2Pを活用したフィンテックへの投資は海外と比べて少ないです。
経済産業省によると2020年には先端テクノロジーを扱えるIT人材が4.8万人も不足すると推測されています。ブロックチェーンでの開発が増えれば、ブロックチェーンエンジニアは重宝されるのです。
スキルを身につければ他分野よりも就職しやすいですし、待遇や収入においても優遇されます。人手不足の傾向であるブロックチェーンエンジニアになることで良いキャリアを築けるのです。
ブロックチェーンを勉強するには?
今までブロックチェーンを経験しなかった人がブロックチェーンを勉強するには難しい面もあります。ブロックチェーンに関する専門用語を覚える必要があることや新たな言語を習得することが必要です。
知識を理解せずにいきなり開発するよりも、まずはブロックチェーンの理論を学ぶことを勧めます。前提を知っておけばスムーズに開発できますし、実践して応用的な知識を取得できますから。
未経験者がブロックチェーンを勉強するには以下の流れに従うことがオススメです。
・基礎知識を理解する
・実際に体験してみる
それぞれの方法を詳しく解説します。
基礎知識を理解する
ブロックチェーンを扱うために必要な基礎知識をはじめに勉強しましょう。仕組みや成り立ちを1から知りたい人は「いちばんやさしいブロックチェーンの教本」がオススメです。
スマートコントラクトやトランザクションといった難しい要素を簡単な言葉と図で解説しています。ビジネスでのブロックチェーン活用事例も分かり、理論から実用性まで幅広く理解することが可能。
既にエンジニアとして働いている人であれば「ビットコインとブロックチェーン」もオススメです。ビットコインが成り立つ仕組みを具体例やグラフを通して理解できるため、ブロックチェーンの勉強に役立ちます。
実際に体験してみる
開発に必要な知識を学んだら、次にブロックチェーンを使って開発に取り組みましょう。初心者が体験すべきオススメのチュートリアルは「Create a digital greeter」です。
チュートリアルに従って開発することでスマートコントラクトの基礎機能を活用できます。イーサリアムのスマートコントラクトを理解しておけばアプリ開発でも役に立つはず。
英語を読むのが難しい人は「はじめてのブロックチェーン・アプリケーション」を参考にすると良いですね。公式チュートリアルに近い内容であり、スマートコントラクトを体験できます。
ゲームを開発してブロックチェーンアプリのプログラミングを勉強したい人は「CryptoZombies」がオススメ。開発言語の「Solidity」における文法をゲーム作りから学べます。
ブロックチェーンを学ぶのにオススメの本
インターネット上にはブロックチェーン開発に役立つ情報が多いですが、古いノウハウやまとまりがない場合があり使いにくいデメリットもあります。
効率的にブロックチェーンを勉強するのであれば、書籍を活用してブロックチェーンの開発を体験することがオススメ。勉強に役立つブロックチェーン書籍は次の3つ。
・ブロックチェーン・プログラミング 仮想通貨入門
・ブロックチェーンアプリケーション開発の教科書
・スマートコントラクト開発のためのブロックチェーン入門
どのような特徴があるのか、それぞれの本を詳しく説明します。
ブロックチェーン・プログラミング 仮想通貨入門
仮想通貨やフィンテックを支えるのに必要なブロックチェーンを理論から実践まで学べるのが仮想通貨入門。開発ツールの導入から暗号技術、ノード、プロトコルを実装しながら勉強できます。
プログラミング言語であるRubyを使って開発するため、実践を重視した内容であることが特徴。ブロックチェーンの基礎知識を身につけた人が開発を通してスキルを身につけるのにオススメです。
ブロックチェーンアプリケーション開発の教科書
ブロックチェーンの理論や動向を説明しつつ、サンプル例を用いて開発例や考え方を学べるのがブロックチェーンアプリケーション開発の教科書です。
チャプターごとに解説する分野が分かれていることが本書の特徴。ブロックチェーンや仮想通貨の技術仕様を理解して、スマートコントラクト開発や開発での注意点まで理解できます。
既にエンジニアとして働いている人であれば、スムーズに勉強できる内容です。ブロックチェーンの基礎知識やプログラミング言語を身につけた人が勉強するのに役立ちます。
スマートコントラクト開発のためのブロックチェーン入門<
イーサリアム上で動作するアプリケーションを開発したい人にオススメの本が「堅牢なスマートコントラクト開発のためのブロックチェーン[技術]入門」です。
ビットコインとイーサリアムの違いを理解できて、スマートコントラクトでの開発方法を学べます。イーサリアムのセキュリティ対策も分かり、実際に開発するためのスキルを身につけることが可能。
開発に必要な言語の説明や準備方法も解説するため、独学でシステムを実装できます。ブロックチェーンエンジニアとしてスマートコントラクト開発したい人に本書は最適です。
ブロックチェーンを学ぶのにオススメのサービス
「本やインターネットで独学するのは難易度が高い」と悩む人もいるはず。勉強するのにハードルを感じる人にオススメするのはプログラミングスクール。
実務経験のあるエンジニアが分かりやすくプログラミングを解説して、アドバイザーが転職や就職のサポートします。ブロックチェーンを勉強するのに最適なスクールは次の3つ。
・FLOCブロックチェーン大学校
・テックアカデミー
・テックブースト
それぞれのスクールにはどのような特徴があるのか、詳しく解説します。
FLOCブロックチェーン大学校
ブロックチェーンを専門的に勉強できるサービスがFLOCブロックチェーン大学校。エンジニアの育成から人材紹介、起業家育成までサポートしてブロックチェーンのプラットフォームを提供します。
ブロックチェーン大学校のコースは3つです。基礎を学べるベーシックコースやビジネス構築を学ぶビジネスコース、ビットコインやイーサリアムを活用して開発するエンジニアコースがあります。
エンジニアコースでブロックチェーンを勉強した人はキャリア支援サービスを受けることが可能。エージェントがあなたのキャリアアップに最適なブロックチェーン関連企業を紹介します。
スクールの雰囲気を知りたい人向けに無料体験コースを開いているのもメリット。ブロックチェーンの仕組みやスキルを身につける方法が学べるので、興味のある人にオススメします。
テックアカデミー
オンラインでプログラミングを学べるテックアカデミーではブロックチェーンコースを開講中です。仮想通貨の仕組みを基礎から理解できて、フィンテック業界に転職するのに役立ちます。
コースではブロックチェーンやウォレットの仕組みを学べるだけでなく、セキュリティからトークンの作成まで勉強できます。分からない部分はメンターと相談できるところが特徴。
ブロックチェーンコースを受講することで基礎やビジネスでの活用方法を習得できます。講座を受講して知識を身につけたい未経験者にテックアカデミーはオススメです。
テックブースト
あなたの目標から逆算して講座内容が決まるテックブーストでもブロックチェーンを勉強できます。ブロックチェーンエンジニアになるために無駄のないカリキュラムを受講できるのが特徴。
現役のエンジニアがスムーズに勉強できるようサポートするため、途中で勉強をやめてスキルが身につかないことを防げます。受講生であれば勉強するのにオフィスを利用可能です。
トレンド技術を勉強してキャリアアップしたい社会人にオススメのスクール。優れたサポートにより実践的なスキルを身につけたい人にテックブーストはオススメです。
勉強してブロックチェーンエンジニアになろう
ブロックチェーンを勉強するには最初に知識を身につけて、次にシステム構築や開発により技術を習得します。参考書やインターネットを活用して勉強すると良いですね。
独学にハードルを感じる人はプログラミングスクールを活用することもオススメ。エンジニアがあなたの勉強をサポートして、より良いキャリアに進むために転職できます。
自分にあった勉強法を選んで、ブロックチェーンエンジニアとして働きましょう。