日本において「英語の習得」は自分の市場価値をぐんと引き上げてくれます。
そのため、ワーホリを利用して英語を習得しようと試みる日本人は多く存在します。
実際、ワーホリで英語力を磨き、それが評価されたことで就活や転職活動に成功された方が複数います。
その一方で自分が思い描いていた成果を得れず、ワーホリに行って後悔して帰国するというケースも少なくありません。
よく耳にするのは「英語を話せるようにならなかった」「英語環境の仕事に就けなかった」などですが、それだけではありません。
では、なぜこのような後悔が生まれてしまうのでしょうか。
その理由として私は、事前の渡航先の情報が不足しワーホリに行く目的や計画が疎かだったからと考えます。
まず、1年間ワーホリをした感想として「行けば英語が話せるようになる」は幻想です。
海外には「日本語のコミュニティ」という逃げ道がたくさんあります。
さらに、家や仕事探しなどの生活ラインを整える作業は逃げ出したくなるくらい負荷がかかります。
ですから、後悔のないワーホリ生活を送るためにも、しっかりと事前に現地の情報を把握し少しでもその負荷を減らす必要があるのです。
そこでこの記事では、仕事や英語に関してワーホリで後悔することを5つにまとめた上で、ワーホリ前にやることリストを作成しました。
あなたのワーホリを充実させる情報が詰まっています。
ワーホリが成功する秘訣の1つとして「実行力」も非常に重要です。
ですからぜひ、日本にいる間にこれらのことを確認して事前準備をしてください。
そうすれば、あなたが思い描く理想のワーホリになること間違いありません。
ワーホリ経験者が後悔する5つのこと
ワーホリを知らない人にとって、海外生活は憧れのライフスタイルです。
しかし、実際にワーホリをした人の中には、後悔をしたという声も少なくありません。
ワーホリをする人が後悔するポイントは次の5つです。
- 語学学校が合わなかった
- ワーホリ先で仕事が見つからなかった
- 現地の友達ができなかった
- 金銭面の用意が不十分だった
- 帰国後の就職活動がうまくいかなかった
1つずつ説明していきます。
1.語学学校が合わなかった
ワーホリへ行く人の多くが語学学校で英語学習をすると思います。
これから渡航する方の中には「語学学校に通えば英語を話せるようになる」「学校へ行けば、ネイティブの友達ができる」と考える方は多いです。
しかし、実際はそれほど甘くありません。
語学学校へ通った方からは「現地の語学学校は文法学習ばかりで、スピーキングの機会が少なかった」「周りのクラスメイトは日本人や他のアジア圏の人ばかりで、ネイティブと話す機会は皆無だった」など、聞かれることがあります。
2.ワーホリ先で仕事が見つからなかった
英語が十分に話すことができずローカルでの仕事が見つからないことはよくあります。
そして、結局日本食レストランに落ち着き、英語を使わない仕事を続けてしまうのです。
そうなれば、自分の理想の英語力からは遠ざかるばかりです。
3.現地の友達ができなかった
現地のネイティヴスピーカーの友人ができれば、大きく英語を伸ばすことが期待できます。
やはり、スピーキング力やリスニング力を鍛える機会が少ない日本人にとって、ネイティブの生の英語に触れることは非常に重要です。
しかし、たとえネイティブスピーカーと話す機会があっても、英語ができなければ意思疎通があいまいに終わるどころか、話している内容を理解することだけに時間がかかります。
結果的に「友達」と呼べる人を作るのは困難です。
4.金銭面の用意が不十分だった
ワーホリに必要なお金は100万円と言われています。
しかし、なかなか仕事が見つからず、物価が高いオーストラリアで消費し続け、金銭的に余裕がなくなり渋々帰国する人もいます。
ちなみに私も歯の治療で一時帰国を余儀なくされた1人です。
虫歯の治療で2,500ドル(1ドル75円のとき187,000円)の見積もりを受け、治療代を払えず1週間帰国しました。
オーストラリアでは歯の治療に保険が効かず全額負担のため、非常に高額な料金を請求されます。
5.帰国後の就職活動がうまくいかなかった
ワーホリの渡航を前にしている人は「ワーホリ中の生活」に目が行きがちです。
しかし、必ずやってくるのが日本への帰国。他のビザで滞在を延長する、もしくは別な国でワーホリをしない限り、多くの方は1年間の海外生活を終えて日本へ帰ることとなります。
日本へ帰ってからは、英語力や海外生活を活かしたものにする人がいる反面、ワーホリ前と全く変わらない仕事に就く方もいらっしゃいます。
もちろん「元の仕事にやりがいを感じる」という理由であれば何も問題はありません。
しかし「英語を使う仕事をしたかったが、ワーホリで英語を話せるようにならなかったので仕方なく元の仕事へ戻った」という方も一定数いるようです。
ワーホリで後悔する原因のほとんどが「英語力のなさ」に関連している
英語を使う環境で生活することは、非常に負荷がかかります。
ワーホリでは、家や仕事を見つけたり、携帯電話の契約をしたりと、自分の力で生活基盤を整えることが必要です。
英語だけを使ってこれらをしようとすると、英語初心者にとってはある意味ストレスとなります。
私は事前に英語を話すことができましたが、それでも苦労しました。
しかし、オーストラリアは良くも悪くも日本語だけで生活をすることが可能です。
正直なところ、英語を使わない生活のほうが楽です。
そのため、渡航前にある程度英語を話せたり読めたりしなければ、英語を使わず生活することになりかねません。
実際、ワーホリ中に出会った日本人の中に、渡航時点で英語ができず日本語環境に頼ってしまいそこから抜け出せずにいた方がいました。
帰国直前に彼女が私に言った「何しに来ているんだろう、私……」という言葉は今でも忘れられません。
このことを踏まえ、先ほどあげた5つの後悔をもう1度見直してみてください。
- 語学学校が合わなかった
- ワーホリ先で仕事が見つからない
- 現地の友達ができない
- 金銭面の用意が不十分だった
- 帰国後の就活がうまく行かない
特にこちらの3つは、事前の英語力が原因ということがよくわかります。
- 仕事が見つからない
- 友達ができない
- 帰国後の就活がうまくいかない
とはいえ、自分に負荷のかからない「日本語のみで生活できる環境」に身を置きたくなる気持ちも理解できます。
だからこそ、渡航前に英語をしっかりと勉強し事前に準備を進めることが非常に重要なのです。
周りが英語を話す人ばかりでも慌てることなくコミュニケーションを取ることができる、そのような環境に少しでも慣れる練習をしておきましょう。
ワーホリで後悔しないために、日本にいるうちにできること
「ワーホリへ行ってよかった」と帰国後に言えるためには、どのようなワーホリ生活を送ればよいのでしょうか。
実は、充実したワーホリ生活の準備は渡航前からはじまっています。
ワーホリ前にできる渡航準備について5つのポイントを挙げました。
「ワーホリへ渡航してからどうにかなる」と思って渡航すると、英語力や情報の欠如、金銭面などの壁にぶつかることがあります。
ワーホリで何を成し遂げたいのか考えながら、事前準備をしていきましょう。
1.自分の目的に合う語学学校を探す
ワーホリへ渡航する方のほとんどが、語学学校へ行きますよね。
学校選びのポイントは「エージェントに任せきりにせず、自分が語学学校へ行く目的と向き合いながら自分で学校を選ぶ」ということです。
ワーホリ先の語学学校の傾向は以下の通りです。
- 10〜15人の集団レッスンであるため、1人ひとりが発言する時間が短い
- 使う教科書は英語で書かれており、英語初心者が理解するために時間を要す
- 英語初心者で学校に行ってしまうと、初心者クラスで勉強することとなる。すると、クラスメイトは同じレベルの日本人や韓国人がほとんどとなり、自分より英語レベルの高い友達は出来にくい
このような状況を避けるために必要なことは、現地の情報収集を行い自分の行く語学学校は自分で選ぶこと、また、渡航前に英語を勉強し、少しでも上のクラスへ入れるようにしておくことです。
ワーホリを決めると巷のエージェント情報が目に入る機会が多く「語学学校は渡航前に決めておく」というイメージを持ってしまいがちです。
しかし、オーストラリアやカナダに渡航してからエージェントを使っても選ぶことが可能です。
ワーホリ先で学校訪問をすれば、よりリアルな各学校の特徴を感じながら入学先を選ぶすることができます。
2.ワーホリ中にやりたい仕事に合わせて、日本で仕事経験を積む
オーストラリアやカナダへ渡航後に地元の人がオーナーの店(以下、ローカル)で働くことができれば、英語力を高めながら高時給で働くことができます。
しかし高待遇なだけあってライバルが多く、採用されにくいのも事実です。
そのためローカルを中心に仕事を探したが見つからず、結局ジャパレス(日本食レストラン)に落ち着いてしまうというケースがよくあります。
ですから日本にいる間に似たような仕事を経験し、アピールポイントを作ることをおすすめします。
もちろん、英語が話せることも採用率アップにつながりますが、仕事経験も英語力と同様に重要です。
例えば、オーストラリアにはカフェがいたるところにあります。
そこで、日本にいる間にカフェで経験を積むことができれば、即戦力として採用してもらえる確率が上がります。
もっと言えば、コーヒーなどを入れることができればバリスタとしてより重宝されローカルで働ける確率が上がることは間違いないです。
また、オーストラリアにはホステルも多くあります。
ですから、日本で事前にリゾートバイトやゲストハウスで仕事を経験することができれば、ワーホリではカフェよりも高時給で、かつ、英語の上達を見込めるホテルマンなどの仕事にもつながります。
ちなみに、カフェやゲストハウス以外にも世界的に有名なチェーン店やオーストラリアにある日本のお店で仕事の経験を積むのも良い方法です。
以下のようなお店で働いておくと、ワーホリで仕事探しをするときにアピールできます。
- マクドナルド
- KFC
- サブウェイ
- スターバックス
- やよい軒
- ペッパーランチ
- DAISO
- VITO
- ユニクロ
- 無印良品
- 一風堂
- 丸亀うどん
3.現地の友達を作るための方法を知っておく
ワーホリ中に頼りになるものの1つが「仲間の存在」です。
知り合いのいない土地で生活をしていくためには、問題点を相談できる人がいるととても心強いと思います。
ワーホリで友達を作る方法はいくつかあります。
- 語学学校で出会う
- Meet upに参加する
- Language Exchangeへ参加する
- 仕事先で同僚や常連客と仲良くなる
- たくさんの人が住むシェアハウスを選ぶ
最近はSNSやアプリの発達により、同じ興味を持つ人とつながりを持ちやすくなりました。
せっかく海外へ渡航するので、英語を話しながらその土地に住んでいる人と友達になってみましょう。
海外らしい文化や価値観の違いを学べることは間違いありません。
4.貯金をする
ワーホリをするにあたり、必ず必要なものはお金です。
所持金が少なくてもワーホリ自体はできます。
しかし仕事が見つからなければ帰国せざるを得ない状況や、趣味を贅沢に楽しめないこともあります。
金銭面の余裕はあるほうがワーホリの自由度が広がることは確実です。
とはいえ、お金を稼ぐのは簡単なことではありません。
ワーホリ前にお金を稼ぐ1つの方法は、リゾートバイトをするということです。
日本にいるうちに国内のリゾート地(ホテル、旅館、温泉街、スキー場など)で短期間仕事をすれば、まとまった資金を手に入れることができます。
5.帰国後の就職活動を見据えて英語学習をすすめておく
帰国後の就職活動を有利に進めるため、そしてワーホリで後悔しないためにも英語学習は必要不可欠です。
なかでも英語の実力を数値化できるTOEICは、特に集中して学習する価値があります。
実際に、日本の企業は採用基準としてTOEICを導入しています。
ワーホリ終了後、高いTOEICのスコアを保持していれば、その分だけ有利に就職活動を進めることができます。
ワーホリ中にどのようにTOEIC対策をするか
私は1日に2時間はTOEICの参考書に取り組む時間を作り、勉強していました。
さらに、参考書以外にもYoutubeやNetflix、現地の雑誌を使用しながら英語に触れる時間を積極的に作っていました。
TOEICにはリスニングパートがあるので、ポッドキャストで英語の勉強するのは非常に効果的です。
私自身もリスニングパート対策を含めて彼のように勉強をしていました。
TOEICスコアを伸ばすには、参考書をとにかく解くことに重点を置くことも多いです。
しかし英語を継続して学習することを考えると、自分の興味のある分野で日常的に英語に触れることも重要です。
参考書以外での勉強は自分で好きな内容を選択することができ、自分の興味に応じたボキャブラリーの構築も行うことができます。
実際僕は、ワーホリ終了後に受けたTOEICのテストでは700点から800点までスコアアップをすることができました。
TOEIC800点という数字は、就職や転職活動において英語の実力を示すことができる数字です。
ワーホリに行く方はぜひ、これくらいのスコアを目指して勉強も進めるべきです。
ワーホリで後悔しないためのカギは、英語学習と情報収集、お金
ワーホリに行く理由が何にせよ、結局のところは自分の理想に近づくことがワーホリ成功であると言えます。
しかし、この記事でも書いた通り現実は厳しいです。
実際は辛いことも多く、ただ行くだけでは英語が話せるようにはまずなりませんし、最終的には自分の目的すら失う可能性すらあります。
ですから、ワーホリに行って後悔をしないためには先ほどご紹介したことに基づき入念な計画をしておくことが必要です。
<ワーホリで後悔しないために日本でやっておくことリスト>
- 自分の目的に合う語学学校を探す
- ワーホリ中にやりたい仕事に合わせて、日本で仕事経験を積む
- 現地の友達を作るための方法を知っておく
- 貯金をする
- 帰国後の就職活動を見据えて英語学習をすすめておく
特に重要なのは「情報収集」「お金」「英語学習」の3つです。
ワーホリに行くと決めた時点でこの3つを意識して事前に準備を進めるべきです。そうすればワーホリでより充実した経験ができるのは間違いありません。
「ワーホリへ行ってよかった」と言える未来のために、渡航前からしっかり準備を行いましょう。